あつぎ映画祭にゲストとして参加した 六角 精児さん 厚木高校卒業生 49歳
米沢守は自身の代名詞
○…高校時代の3年間を過ごした思い出の地で行われた映画祭に出演。主演作『鑑識・米沢守の事件簿』の舞台あいさつでは「妻が家を出て行った話をプロデューサーにしたらいつの間にか映画が出来ていた」と話し、会場を沸かせた。『相棒』シリーズの米沢守は自身の代名詞とも言うべき役。だが「最近米沢守を演じるのが難しくなってきた」とも。実像とのギャップが僅かなゆえの苦労のようだ。
○…厚木高校に入り「楽そうな部活を探して見つけた」演劇部で出会った一学年上の横内謙介さんは、自分をこの世界に引っ張ってくれた人物。卒業後は横内さんから劇団『善人会議』の旗揚げに誘われ本格的な演技者の道へ。苦しい時期もあったが、米沢守のほかにも『電車男』で演じたネットの住人、最近では朝ドラ『カーネーション』の経理役と、はまり役に恵まれた。「はまり役なんてごく僅か。自分がこの先どうなるかなんて分からないですよ」。そう語る姿に、俳優人生への迷いは見えない。
○…高校時代、実は演劇以上にのめり込んでいたのはバンド活動。高校の友達ら6人組で、文化祭のステージにも立った。楽器はベースギター。流行の曲ではなく「ちょっと大人な感じの」リズム&ブルースなどを演奏した。メンバーの一人とは今でもライブハウスでギターを弾いている。
○…「乗り鉄」で有名。「『日本海』という寝台特急が廃止になるんですが、乗ったことがないんです。乗るのは無理でしょうな」と「米沢」風の口調で残念がる。4度の結婚も周知のこと。今の妻は2回目に結婚した相手。「一度離婚までした人とやり直せるのは滅多に出来ない」と話す。その恋愛観を知りたくて「最近本気で人を好きになれないんですよね」と話してみた。すると「それは寂しいことだなぁ。傷付くこともあるけど、人を好きになって自分の心を揺らすのは必要なことだよ」。先生のように、優しい語り口で諭された。
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