タウンレポート どうなる弁天の森キャンプ場 求められる前向きな解決策
夏の行楽シーズンが近づいてきた。厚木市は近年アウトドア観光に力を入れているが、一方で市が運営する「七沢弁天の森キャンプ場」は、2007年に市の事業仕分けで「廃止」に分類されている。同施設は今年4月から休場中で、今後の見通しは白紙のままだ。
弁天の森キャンプ場は青少年育成施設として1980年に開設。18棟のバンガローのほか、テント用の広場や炊事場などがある。
当初は市内団体の利用が多かったが次第に市外からの観光客も訪れ、1990年には年間3680人が利用した。だが同年をピークに、2006年には年間773人にまで利用者数が落ち込んだ。翌年市の事業仕分けで廃止判定を受け、行政評価委員会でも費用対効果の悪化等により、廃止も含めた抜本的な見直しが必要との指摘がされた。
以降もキャンプ場の営業は続き、昨年の利用者数は約2900人にまで回復していた。しかし昨年9月の台風15号により、施設内で土砂崩れが発生。排水管などが寸断された。
これをきっかけに、利用者の安全確保や施設の今後の在り方を検討するため、今年4月15日から10月5日まで、同施設は休場中となっている。
「廃止」判定から5年。同施設を管理する市青少年課では、これまで課内で議論を進めてきた。しかし、検討委員会の設置など、具体的な動きは見えていない。同課は「10月までには方向性を出したい」と話すが、現実的には不可能に近い。
問題となっている要素の一つが費用対効果。同課によれば、ピーク時と同様の3700人近い利用者が来たとしても、運営面で黒字となるのは難しいという。休場中の現在も維持管理費として今年度予算に216万4千円が計上されている。早期に事態が動かない限り、同様の出費が今後も続くことが予想される。
同課では「廃止という評価は無視できるものではない。しかし市の施設のことであり、軽々と判断はできない」とコメントした。
一方、市が今年策定した「厚木市観光振興計画」では、施策の柱の一つとして「自然と都市をつなぐ観光資源の再編さん」とあり、都市部をターゲットに厚木の自然を発信する方針を打ち出している。弁天の森キャンプ場の位置づけについて市観光振興課では「青少年課が管理しておりコメントできないが、観光施策としてはキャンプ場に関わらず、旅館等を活用して多くのアウトドア利用者を呼び寄せたい」としている。
同施設に関しては、担当課単位ではなく市の方向性として一体となった施策が必要ではないだろうか。
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4月19日