横内謙介の劇場シアター談義 ―24―
相棒
六角精児という俳優がいて、4回結婚したとかギャンブルで大借金作ったとか、普通なら社会で居場所を失いそうなことで有名だったりする。彼は厚木高校の一年下の後輩で、演劇部の頃から数えて35年間ずっと一緒に演劇活動を続けてきた。最近は扉座より六角という名の方が売れてしまって、どんなご縁であんなスターに出演して貰ってるんですか?なんてガッカリな質問をされることも多い。六角は今もうちの座員である。結婚祝いも、座長として何度も払わされて来たのだ。
その六角がブレイクするキッカケになったテレビドラマ『相棒』に、芹澤という若めの刑事役で出ている山中崇史という俳優がいる。この二枚目半も17年在籍する扉劇団員である。ふたりが『相棒』で共演しているのは、まったくの偶然だ。プロデューサーが演劇好きだったという話ではあるが。
そんな二人がコンビを組んで、お笑い芸人役をやるという芝居を間もなく文化会館でやる。『アトムへの伝言』(6月29日・30日)これまた『相棒』便乗企画ですね!などとトホホなことを言われるけど、純粋な劇団公演である。もっともこうして宣伝には使わせて貰っている。『相棒』のふたりが出ます。見に来てね。
劇作家・横内謙介
|
<PR>