新病院への建て替え工事を行う厚木市立病院(山本裕康院長)の工期が、県立病院時代に埋められたとみられる地中障害物の影響で大幅に遅れることが分かった。第1期の完成は9カ月遅れ、来年12月末になる見通し。
6月25日にあった市立病院特別委員会で、病院事業局の担当者が報告した。
病院建設課によると、新病院の建て替え工事は昨年10月30日に着工。12月から業者が工事現場の掘削を始めると、地下から県立病院時代のコンクリート廃材約100立方メートル(10トンダンプ30台程度分)や、3万7000リットル入る旧オイルタンク、高さ1・3メートルの旧煙突基礎などが見つかった。解体や撤去などにかかる損失は7億円を超える見通し。
新病院の建設は当初、救急部門やICUなどの高機能施設を先行させ、第1期として機能の70%の状態で2014年3月末までに完成させる予定だったが、14年12月末にずれ込む。全体の完成も16年8月末から17年3月末に延びる予定で調整している。
市立病院の前身、県立病院は1951年に開設。2003年に県から市に無償で譲渡された。同課によると引き渡しの時に既存病院の建物の図面等は引き継いだものの、地下に埋められた廃材についての資料は渡されていなかった。市は県と調整し、撤去などにかかる損失費用の負担を求めていく方向で検討している。
作業時間延長など住民に説明
市立病院は6月29日と30日に近隣住民への説明会を実施し、延べ25人が参加した。説明会では工期の延長理由などを説明。また作業時間を朝7時10分(7月10日から31日は8時)から夜7時(仕上げ工事は9時)まで延長することを発表。9月から工事ゲートを現在の2カ所から4カ所に増設する計画も報告した。
住民から「もっと積極的に情報を出してほしい」という要望があったことから、市立病院は今後定期的に説明会を開催し、情報提供を行っていくことを決めた。
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