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公開日:2014.11.14
厚木北 “誇らしい”準優勝
高校サッカー県予選
1点が、遠かった―。全国高校サッカー選手権神奈川県予選の決勝が11月8日、ニッパツ三ツ沢球技場(横浜市)で行われ、初の決勝進出となった厚木北高校(中村元彦監督)は0対1で日大藤沢高校に敗れた。
「公立の星」対「私学の雄」の一戦となった決勝。今にも雨が降りそうな空模様にもかかわらずスタジアムには8400人が詰めかけ、バックスタンドは厚木北のエンジ色と日大藤沢のピンクに二分された。
「消極的だった」と中村監督が振り返った前半。試合が動いたのは29分、前日に「要注意」と話していたセットプレーからだった。コーナーキックから日大藤沢のDF、小野寺健也君(2年)がヘディングで先制。準決勝でもセットプレーから3点を挙げた要注意人物に決められてしまった。厚木北はサイドを中心に攻めるも前線につなげず、0対1で前半を終えた。
後半、攻勢を見せたのは厚木北。6分には右サイドからの折り返しに曾我涼君(3年)が合わせゴールネットを揺らすが、判定はオフサイド。それでもエンジ色のスタンドからは、この日一番の歓声が上がった。
次々と選手を替え追加点をねらう日大藤沢に対し、厚木北は主将の久保田永至君(3年)のスライディングやGK鈴木武君(同)の好セーブなどで応戦。しかし攻撃では終了間際にGKも前線に上がって怒涛の攻めを見せるも、あと一歩のところでゴールを奪えず。試合終了を告げる笛が鳴ると、厚木北のイレブンは膝をつき、両手で顔を覆った。
久保田主将は「悔いがないと言ったら嘘になるが、ここまでやれたのは本当にうれしい。こんな歓声の中でプレーできて、楽しい試合だった」とコメント。「全国をめざしたからこそ、俺たちもこんな経験ができた。後輩たちも全国をめざしてやってほしい」と次の世代に夢を託した。
同校初の決勝へと導いた中村監督は「栄養面も含めて、やれることは全部やって試合に臨んだ。正直勝てるという想いはあったが、1点を突き詰められなかった。教えられなかった」と悔しさをにじませた。それでも「選手たちが積み上げた成長を実感した。大事なのは1日1日の積み上げ。簡単に『(決勝へ)また来ます』とは言えないが、もう1回チャレンジしたい」と話した。スタンドで観戦していた北高生たちへメッセージを求めると「仲間たちの姿を誇りに感じてほしい」と先生の顔を見せた。
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