厚木公園(はとぽっぽ公園)近くにある老舗ホルモン店、酔笑苑が今月12日に創業50年を迎えた。2代目社長の後藤正寿(まさとし)さん(51)に、店の歴史を聞いた。
1965年。正寿さんの父である初代店長が、現在の場所に酔笑苑を開いた。当時のテーブルは今のL字ではなくコの字型。2階にある座敷席もまだなかった。ホルモンブームもあってか、最近では若い女性の来店も多い。「2、3人のグループや、一人でいらっしゃる若い女性の方もいますよ」と正寿さん。
現在、仕入れは一日おきに社長が自ら市内酒井の神奈川食肉センターを訪れ、鮮度にこだわって選別。看板メニューのひとつでもある「アミレバ」は、新鮮な豚レバを網脂で巻いたもの。父が考案したメニューのひとつだ。これがなかなか、焼き加減を見定めるのが難しい。焼き方のコツを聞くと「はじめは七輪の端でゆっくり焼いて、少しずつ油の落としながら焼いてください」とのこと。
もうひとつ、酔笑苑の定番といえばシメのラーメン。初代店長が市内でラーメン屋をやっていたこともあり、古い客の中には「他の店で飲み食いしていても、シメのラーメンだけは酔笑苑」という人も。
社長自身は中学生の時から皿洗いなど店の手伝いをしており、大学卒業後は本格的に店で働くように。以来27年間、父が他界してからは2代目として店を切り盛りしている。50年を迎え「お客様が『うまい』と言ってくれるのが何よりもうれしい。ここまで来られたのはお客様のおかげ」と感謝の想いを口にする。
今後挑戦したいことは「ホルモンを焼くだけじゃない、新しい食べ方を提案する店をやってみたい」。老舗が提案するホルモンの新たな可能性、気になる…。
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