中小事業主・起業をめざす人へ 第11話その【2】 小さな企業の経営革新のすすめ あつぎみらい21 中小企業診断士 小泉 誠二
(2)自社・自店の強みを把握して活用する
日々の営業においてお客様の同業他社や異業種との比較の結果が売上につながります。比較の項目が強みとなります。意外と皆さんが気づいていない強みもありますので、ご家族や知人、お客様を含めて聞いてみる必要があります。お客様が選んでいただける強みを集め、整理してみる必要があります。
例えば、スーパーに比べ商品の品揃いが多い、商品知識が豊富、特別注文も受けられる、お客様のことをよく知っている、配達が出来る、などです。これらの自社・自店を活用していくのです。活用するためには強みの源にたどり着くことがポイントとなります。
(3)経営方針(経営戦略)を立てる
顧客の変化とニーズを機会として捉え、それに自社・自店の強みを組み込んでいくのが経営戦略となります。具体的には、市場のニーズや市場の動向と自社・自店の組み合わせとなります。例えば、地域の高齢化と働く女性の増加があるとすれば、 ヘルシー弁当の開発と宅配が一つの戦略となります。飲食店が弁当メニューの開発と近隣の住宅や企業に宅配するという経営革新計画となります。この例の場合、戦略は以下の2点で構成されます。
A 高齢者・女性向けのヘルシーランチメニューの開発
B 弁当1個の宅配体制を構築する(寿司やピザの宅配に近い)
(4)経営目標を明確にする
経営方針が決まれば、経営目標が決まります。全体の経営目標と新規事業での目標が設定されることになります。例えば、1年後に5百円の弁当を日に30食、月40万円、年間で約500万円という売上増となります。店舗での20個の売上に対し、日に10個宅配をすると予約受付体制、バイクでの配達の体制が決まってきます。これって昔の「そば屋の出前」に似ています。
(5)経営目標を達成するための実行計画を立てる
(1)から(4)が決まればやることは決まってきます。例えばヘルシーメニューの開発、材料調達、調理方法など。宅配体制も決まってきます。特に、新しい商品を知ってもらうための「販売促進」を行う必要があります。調理器具の導入、新聞チラシの作成と配布等がアイデアとして出てくると思います。確実に目標を達成できる条件を実行すれば、絵に描いた餅では無くなってきます。具体的な経営計画、経営革新計画となるのです。
あつぎみらい21ではこれから小規模事業者様向けの支援を強化して参ります。これが強いては地域の企業様が元気になる近道であると確信しております。みなさまも経営革新計画を作ってみてはいかがでしょうか。
筆者/小泉誠二(中小企業診断士)※あつぎみらい21コラム「経営講座」より☆このコーナーは中小企業診断士を中心に、県央地域の振興のために活動している団体「NPOあつぎみらい21」の協力による連載です。
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