厚木版 掲載号:2018年6月8日号
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厚木と沖縄繋ぐ『赤米』 地域農団体 復活へ取り組み

文化

泥だらけになりながら園児と田植えする玉木代表(中央)
泥だらけになりながら園児と田植えする玉木代表(中央)
 地域農業団体「芽ぐみれっと」(玉木陸斗代表・東京農業大学3年)が中心となり、沖縄県の在来米『赤米』や雑穀類の復活に取り組んでいる。5月28日には、あゆのこ保育園(市内恩名)の園児が赤米の苗を植えた。

 同団体は、「今ではあまり見かけなくなったアワやヒエなどの雑穀類」について調査・栽培し、育成データを取り増産することで復活させ、再び生活の中に根付かせることを目指す。手が回らなくなった田や畑を借り受け、市内を中心に20人ほどが活動している。時には県外の農家まで足を運び調査し、種を分けてもらい、「鳥が鳴いたら」、「西風が強くなったら」というような、長年の経験からくる農家の勘を、漠然としたものでなくデータとして残している。

 活動を続ける中で今年の春先、玉木さんが沖縄に帰省した際に、「面白い事をやっている農家がある」との話を聞きつけた。厚木市毛利台から「農業がやりたい」と沖縄に移住し、水田の少ない沖縄北部で広大な敷地を開墾から始め、赤米などの沖縄在来種を育てている朝井信行さん(37)のことだった。玉木さんが「種を分けてほしい」と依頼すると、朝井さんは「種を増やしてくれれば良いよ」と快諾。赤米の種を手に、厚木へ戻った。

農業知るきっかけに

 借り受けている田んぼの一つが同保育園のもので玉木さんは「恩返しに何かできないか」と考えた。「農業に関心を持ってもらうきっかけづくりに」と、園に田植え体験を提案した。田植え当日は、かりん組(5歳児クラス)の園児27人が参加。園のすぐそばの田んぼで泥だらけになりながら、同団体らの指導の下、苗を植えていった。

 赤米は通常の稲よりも大きく丈が1・5mほどになるため、倒れることを危惧し間隔を広めにとって、1反(約1000平方メートル)弱に植えられた。秋には園児に収穫してもらい、取れた種は再び沖縄に返される予定。

楽しむ農業の先に

 玉木さんは東農大の農学部で、キヌアの品種改良など、雑穀・疑似穀類の研究に励む。全国の農家とのネットワークが広がり、今年3月に同団体を立ち上げた。

 土にまみれ多忙な毎日を送るが「『昔それ植えてたよ』と道往く人が声をかけてくれたり、農家同士の他愛もない話や繋がりが楽しくて。収穫の時の喜びは格別です」と充足の笑顔で話す。「故郷の沖縄に、昔ながらの農作物を復活させ生活に馴染ませたい」と夢を語った。

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