「ちょうど平成に入った位かな」宙を見上げ、入社当時を振り返る。当時は、手作業での打ち上げから電子制御での打ち上げへの過渡期だった。「危険を伴いとても大変だったが、みんなで一丸となって…楽しかったな」とにっこり。今は電子制御がほとんど。膨大な時間をかけて演出を考える。設営は真夏の一番暑い日中。「花火が上がった時の歓声で、いくらでも立ち直れるね」と頼もしい笑みを浮かべた。
光の演出を楽しむものは、以前は花火だけだったがイルミネーションやプロジェクションマッピングなども平成に生まれた。「いずれ花火でなくても良い時代がくるかもしれない。次の世代も花火を上げられるようにしていくのが我々の役目。安全第一はもちろん、音やゴミなど環境問題を解決していかなくては」と決意を語る。
「花火のファンを増やしたい」と、小中学校に職業講話にまわる。「家族や友だちとお祭りで旨いものを食べて、何も考えずに花火を楽しんでくれたらうれしい」。この夏も夜空を彩るのは彼ら、『いよっ“和田屋”』
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