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公開日:2019.08.30
夢のプロ棋士に一歩前進
相川中2年・青木さん 奨励会に合格
公益社団法人日本将棋連盟のプロ棋士養成機関「新進棋士奨励会」の入会試験が8月に東京都渋谷区の将棋会館で行われ、厚木市立相川中の青木聖悟(しょうご)さん(2年)が合格した。青木さんは今後、奨励会6級からプロ棋士(四段)をめざす。
プロ棋士をめざす人にとって、登竜門となる奨励会試験。青木さんは、今回が初の入会試験で一発合格。昨年も受けることができたが、「しっかり実力をつけてから挑戦したい」と受験を1年見送った。そこから、満を持しての入会試験。試験は主に対局で、1次は同じ受験者を相手に5戦3勝、2次は奨励会の会員に3戦1勝が合格ラインとなる。青木さんは「普段より持ち時間が長くて、よい将棋が指せた」と振り返るように、1次、2次試験共に条件をクリアし、晴れて奨励会入りを決めた。2次試験では先に2敗を喫し、苦境に立たされたが、「負けたことを振り返っても勝てないので」と持ち前のポジティブさで気持ちを切り替え、その後の対局で見事1勝を手にした。青木さんの成長を見てきた山田剛弘さん(平塚市在住・50)は「時間の使い方がうまくて、要所で時間を使えている」と評するとともに、「中学生での奨励会への入会は遅い方だが、将棋をはじめて4年弱での入会は驚異的な早さだと思う」と感心する。
「今年中に5級に」
青木さんが将棋を始めたきっかけは、アマチュア1級の腕を持つ父の理(おさむ)さん。小学5年の時に将棋の入門イベントへの参加や、戦術本を読み始めたことで、大会にも出場するようになっていった。一昨年からは、同連盟の育成機関である研修会に入会。蒲田や吉祥寺など、都内の将棋クラブなどに通っては、着実に力をつけてきた。師匠は依田有司七段。将棋の魅力は「誰にでもできるところ。大人にも勝てるし、勝つと嬉しい」と笑顔で話す。
プロ棋士になるためには、奨励会で一定の成績を収め、昇級・昇段していかなければならない。特に三段から四段(プロ)への昇段は、年2回の三段リーグに参加し、1・2位になることが条件。1年に4人という狭き門になる。さらに、満26歳までに四段になれない場合は退会となってしまう。
奨励会入りを決めた青木さんは、次の目標について、「今年中に5級に上がること」と答える。さらに、「来年のこの時期には3級に上がっていたい」と予想図を描く。夢はもちろんプロ棋士。「5年後までにプロになって、タイトルを獲れる棋士になりたい」。
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