「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング」首都圏版が9月8日に発表され、本厚木駅が1位となった。これは不動産・住宅情報サイトLIFULL HOME'S(本社/東京都千代田区)に、2020年4月から8月までに掲載された1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)の賃貸物件のうち、検索・問合せ数から算出されたもの。
新型コロナウイルス感染症の流行前である今年2月に公開された「借りて住みたい街ランキング」でも、4位にランクインしている本厚木。4年連続1位の池袋が5位に後退し、本厚木のように都心オフィス街から離れた街が上位にランクインする結果となった。LIFULL HOME'Sの担当者は、「上位の街の共通点は、『多少都心方面へのアクセスには時間がかかるものの、電車を乗り換えずに済むエリア』で『郊外のターミナル駅で駅勢圏が比較的広く、生活利便性がある程度担保できそうなエリア』、さらにテレワークを導入する企業が増え、通勤時間への考慮が軽減したことで、都心近くの利便性だけでなく、『感染リスクに対する安全性・安心感にも着目して住むところを選びたい』という意識が高まったのでは」と話す。
また「1LDKの家賃相場は約8・7万円で、池袋の15・9万円と比較して安く都心の物件に比べ部屋数が多い傾向があり、ファミリー層の人気が高いと予想できる」と分析する(不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S調べ」9月18日時点)。
テナントの問合せ増
厚木市に約7000戸の賃貸物件を所有する(株)西田コーポレーション(厚木市中町)によると、8月に入り問合せ件数が昨年同時期よりも2〜3割増えたという。「コロナで引っ越しや出店を控えていた人たちが動いたのでは」と分析。一方で、今回の報道を受けテナントの問合せも増加したという。「ビジネスチャンスと捉えている人が多いのでは。新店舗がオープンすると街の賑わい創出にもつながる」と話す。
暮らしやすい街目指し
厚木市では「メディアにたくさん取り上げていただけてありがたい。これまでの定住促進に向けた取り組みなどが評価されたからこそ」と話す。
厚木市では、暮らしやすい街を目指し、様々な施策に取り組んでいる。特に子育てにおいては、「共働き子育てしやすい街ランキング2019」でも全国第9位を獲得しているように、「子育て環境日本一」に向け、第一子からオムツを支給するなど、子育て支援策に注力する。そのほか、本厚木駅南口再開発事業、中町第2―2地区周辺での複合施設や本厚木駅北口の再整備など、中心市街地の活性化に向けた取り組みを推進している。
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