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「日々の生活にSDGsを」 小泉進次郎大臣インタビュー

社会

公開:2021年6月11日

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取材に答える小泉環境大臣
取材に答える小泉環境大臣

 世界が直面する問題を解決するための「SDGs」。本紙では環境問題をはじめ、SDGs達成に向けた課題を小泉進次郎環境大臣に聞いた。

 ―SDGsに対する取り組みが始まって6年目。日本の現状は。

 「17のゴールがある中で、達成状況はそれぞれによって濃淡があるのが現実。例えばジェンダーの分野では、日本のランキングは世界の中でも本当に低い。その大きな要素の一つは、政治の世界での女性進出率が非常に低い。民間企業でも役員以上を指す『指導層』でも少ない。日本が追いついていない部分です」

 ―日本がリードしている分野もあるのでしょうか。

 「日本の自治体における環境への取り組みは世界の中でも注目を浴びていて、横浜市は約60校の小中学校へ太陽光パネルの設置を進めています。これは世界的に見ても珍しい取り組み。日本が世界でリーダーシップを取れる分野だと思います。自治体の動きを後押ししていきたい」

 ―神奈川・東京多摩エリアのポテンシャルは。

 「神奈川県・東京多摩エリアは都市部と農山漁村部が入り交じった地域性。都市部では建物の屋上、農山漁村部では耕作放棄地を利用して太陽光発電を行うなど場所を活用すれば、地方や農村部で作った電力を都市部が消費するという現在のスタイルから持続可能な構造に変えられるのでは」

 ―理解度、浸透度はどうでしょうか。

 「まず、SDGsバッジをこんなに付けている国はないです。ただ、それが本当のライフスタイルとして落とし込めていない。一方で、教育の現場ではSDGsが積極的に取り入れられるようになりました。学校でSDGsを学んだ子どもから親への会話が生まれつつある。これはすごくいいことですよね」

 ―SDGsには環境に関する項目が13個あり、特に重点が置かれている分野。市民に関わる施策を教えてください。

 「分かりやすい最近の変化は、昨年から始まったレジ袋の有料化。これは賛否がありました。そして今年6月4日には『プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律』(プラスチック新法)が成立しました。新法の議論の過程では、使い捨てスプーン有料化に対し賛否もありました。プラスチックはコストが安く、加工しやすいなど便利な素材ですが、残念ながら海の汚染につながっている。このままだと海の魚よりもプラスチックごみの方が多くなりかねない。さらに、日本はこれまで家庭から出るプラスチックごみを中国を含む海外に輸出していましたが、2017年から段階的に中国が海外からのごみを規制しました。これを機に、日本は国内でプラスチックごみを循環させる体制を作っていかなければならない。使い捨てのプラスチックは極力やめる。必要な場合も、再生プラスチックを100%使うか代替素材を選ぶ。環境を犠牲にしない形への変化が急速になってきました。ぜひ皆さんにも、脱プラ・脱炭素を生活に取り入れてもらいたい」

 ―私たちが具体的にできることは。

 「マイボトルやマイバッグを使うとか、家の電力を再生可能エネルギーに切り替えるなど。あとは地産地消。今はネットがありますから、どこからでも美味しいものが取り寄せられるが、神奈川県にも魅力的な食材がたくさんある。輸送のエネルギーを削減するためにも地元で消費するということを根付かせたい」

 ―SDGs達成のために個人的に取り組んでいることは。

 「マイバッグ、マイボトルはもちろん、水道に浄水器を取り付けるなどしてペットボトル削減に取り組んでいます。コンポスト(生ゴミから堆肥をつくる容器)も使っています。相当ごみが減りましたね。あとは、できる限りプラスチックを減らすために、食品用ラップフィルムから、何度でも洗って使える蜜蝋ラップやシリコン製の蓋に切り替えました。環境大臣だからやっているのではなく、一つ変えてみたら自分がいかに環境負荷が高い生活をしていたか気付かされるんですよ。それで、変えていくことが自分の中で楽しみに変わった。一つ変えるとまた次も変えたくなる。だからまず一つ変えてみてください」

 ―SDGsにおける日本と世界のつながりは。

 「日本は食料、エネルギー、経済、全て世界とつながっています。どこかの国で起きていることが他人事ではなくて日本の課題でもあるということを分かってほしい。国際的なニュースにも目を向けて『世の中には何が起こっているんだろう』と関心を向けてもらえれば、SDGsの中の壮大な目標でもある飢餓や貧困をなくそう、そして再生可能エネルギーを導入しようなどという動きが、なぜ急速に広がってきたかを感じていただけると思います」

 ―読者へメッセージをお願いいたします。

 「日々の生活の中で、まず一つ環境に配慮した行動を起こしてみる。きょうから何か一つ、始めてみてください」

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