厚木・愛川・清川 社会
公開日:2023.06.30
厚木市
生態系襲う「黒船」注意
外来種駆除を喚起
植物が活性化する夏期に、厚木市が特定外来種植物駆除の協力を呼び掛けている。繁殖力が強く一度定着すると根絶が難しい種が多いため、これ以上範囲を増やさないよう「水際対策」に力を入れる。
外来種は、ほかの地域から持ち込まれ生息するようになった動植物。国は、生態系・人体・農林水産業などに被害を及ぼす恐れがある海外由来の種を「特定外来生物」として指定し、栽培・運搬などを規制している。
厚木市では地域の自然の多様性保全を目指し、10年以上前から駆除に取り組んできた。
今の時期に特に駆除へ力を入れている種は「オオキンケイギク」「アメリカオニアザミ」「ナガエツルノゲイトウ」。
オオキンケイギクは北米原産の30〜70cmほどの多年草。5月から7月頃に黄色い花を咲かせるが、繁殖力が強く、周囲の景観を一変させるほどの性質を持つ。
アメリカオニアザミは、ヨーロッパ原産で50〜100cm以上に成長する多年草。7月から10月頃に開花し、葉や茎に硬く鋭いトゲを持つことから注意を必要とする。
ナガエツルノゲイトウは、水田や川辺など水辺に繁殖する水草系の多年草。観賞用として持ち込まれたものが、近年自然に広がり、農業への被害が出ている。市内では昨年初めて発見され、市は警鐘を鳴らす。
発見したら通報
特定外来植物は、いずれも高い繁殖性を持ち、わずかな根や株からも再生するため、駆除の際は、周囲の土ごと掘り返す必要がある。また「生きたままの移動・保管」が禁止行為にあたるため、処理する際には、根から引き抜いたものを天日にさらし、枯れ死させるなど手間がかかる。
そのため市は、市民の発見を確実な駆除へつなげられるよう「通報制度」を導入。インターネットを通じた通報サイト「スマ報」で、市への電話通報と合わせ情報提供を呼び掛けている。
市は今年度改定を進める生物多様性あつぎ戦略の中で、改めて外来種防除について策を講じる構え。環境政策課は「森の里やみはる野などの自治会や上依知、相川など学校で駆除に協力してくれている地域も。自然の多様性保全のため、広く力を貸してほしい」と呼び掛けた。
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