厚木・愛川・清川 文化
公開日:2023.10.05
猿ヶ島地区
伝統行事が元の形で復活
「お月見ちょうだい」
中秋の名月が夜空に浮かんだ9月29日、厚木市の猿ヶ島地区で恒例行事の「お月見ちょうだい」が行われた。
この行事は猿ヶ島で半世紀以上前から続いており、有志の家々が縁側などにお菓子を並べ、地元っ子がうさぎの面をつけて各家を周り、「ちょうだい」と言ってお菓子をもらっていくもの。
ここ数年はコロナの影響で存続自体も危ぶまれたが、主催するボランティア団体「SGSゴーゴー」(潮田久美子代表)では「伝統行事を途絶えさせたくない」と相談。家を回ることは自粛し、猿ヶ島自治会館前にススキを飾り、まんじゅうや柿などを並べ、そこを訪れた子どもたちにお菓子を手渡した。
今年は4年ぶりに子どもたちの各家の訪問が復活。小学生と幼児約30人が同会館に集合。SGSゴーゴーのメンバーや保護者らと周って歩き、お菓子をもらっていった。
一軒目で対応した大塚菊枝さん(78)は、「この行事は50年以上から続いていて、この時期の地域の風物詩になっている。4年ぶりに子どもたちの『お月見ちょうだい』という声が聞けて、こちらも元気が出た。ありがとう」と話した。
SGSゴーゴーでは、「久しぶりに子どもたちが各家庭を訪ねる元の形で実施することができてよかった。これからも地域の伝統を守っていきたい」と話していた。
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