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厚木・愛川・清川 社会

公開日:2024.03.08

あつぎ気候市民会議
脱炭素した厚木想像図

  • メンバーのひとり、菊地栞さんがアクションプランをもとに描いたイラスト

 CO2削減を目指してあつぎ気候市民会議がアクションプランをまとめ、2月17日に報告書が完成した。市民の縮図とも言える様々な年代のメンバーが集まり、昨年6月から会議を重ねていた。

市民の縮図52人を選ぶ

 厚木市は国の動きに合わせ、2050年までのカーボンニュートラルを示している。排出するCO2を実質ゼロにすることだ。あつぎ気候市民会議は、一般社団法人あつぎ市民発電所(遠藤睦子理事長)と市が協働で実施。脱炭素を市民の立場で肉付けするため、実行委員会(鷺谷雅敏委員長)が開催してきた。

 会議の出席者として選ばれたのは、市民52人。厚木市民から無作為に3千人を選び、参加を呼びかける案内を郵送。その後年齢や性別、地域ごとの人口などを反映させて調整し、厚木市民の縮図のような構成にして会議を立ち上げた。1回あたり4時間、計6回の会議では、大学や行政の専門家がカーボンニュートラルが必要になっている背景を説明。生活の中から出るCO2の量をはじめ、脱炭素への考え方などを学んだ。

 その後グループに分かれて話し合い、専門家の情報提供を受けながらCO2削減案を出した。原案をもとにグループごとの予備投票で精度を高めて最終案を出し、さらに投票を行った。積極的に推進すべきものから、そうでないものの評価だ。

 再生エネルギーの項目では太陽光パネルは住宅や事業者、大学や学校への設置のほか、農地での導入(ソーラーシェアリング)などが盛り込まれ、移動やまちづくりの面ではEV普及や自転車利用、それらのシェア、ゼロカーボン宅配などが選ばれた。省エネや住まいの面では、住宅の高断熱化だけでなく公共施設や事業所の断熱化なども。消費や廃棄などの面では、リユース促進や適量消費、生ゴミ堆肥化、紙おむつリサイクル、給水スポットの設置やペットボトル使用削減などが挙がった。

プランの案投票で推敲

 おおむねが積極推進すべきという結果だったが、中には過半数に満たないものも浮かび上がった。「ソーラークッカー普及」や「深夜営業の見直し」、「牛肉などの消費を控え、新しいタンパク源の取り扱いを働きかける」など、食生活に関わる項目に目立つ。こうした結果もプランの文章表現に反映させた。

 このほどプランをまとめた冊子が1500部完成した。そのページの中には、メンバーの一人がプランをもとに描いた2050年の脱炭素化を達成した厚木市のイメージ図も盛り込まれている。事務局は「プランができたが、それでもまだ途中段階。スタートに立っただけ。プランを定着させ、実践されるよう発信したい」としている。

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