厚木・愛川・清川 人物風土記
公開日:2026.10.02
10月22日からあつぎアートギャラリーで「着物リメイク展」を主宰する 伊東 和子さん 森の里在住 83歳
着物に新たな命を与える
○…着物を日常の洋服へ生まれ変わらせた「着物リメイク展」を10月22日からあつぎアートギャラリーで開催する。仲間たちと手掛けた多彩な作品が並ぶ同展。教室は今年で立ち上げから15年の節目を迎えた。「区切りとなる今回で、大きな展示会は一度締めくくりにしたい」と静かに語る。ただ、学ぶ意欲のある生徒たちのため、自宅での教室は今後も続けていくつもりだ。
○…名古屋市出身。服飾の道を志し、名古屋でも学校に通っていたが東京五輪の年に上京し、都内にある文化服装学院へ編入。同校でデザイン画の非常勤講師を約30年務めた経歴も持つ。1980年に厚木へ移り住み、60歳の定年後、古布のリメイクに魅せられた。自治会のイベントで展示した着物リメイク作品が好評を博し、周囲の要望から自宅で教え始めたのが教室の始まりだ。
○…着物への深い思い入れの背景には、亡き母への感謝がある。4歳の時に重い肺炎を患った際、母が大切にしていた着物を売って高価な薬代を工面し、命を救ってくれた。「今の私があるのはそのおかげ」としみじみ語る。現代は着る機会が減ってしまった着物だが、ハサミを入れて洋服として蘇らせ、形を変えても残していけることに喜びを感じている。新しい命を吹き込む作業が何より楽しい。
○…二人の娘は独立し、現在は夫と二人暮らし。洋服作りだけでなく料理も好きで、梅干しや干し柿など旬の素材で多彩な保存食を作るなど、日々の暮らしを丁寧に楽しむ。自然豊かな森の里の環境を満喫し、「仲間の皆さんのおかげで生きがいのある日々を送れています」と笑顔で語る。母への感謝の気持ちを着物に込め、新たな命を吹き込みながら心豊かな日々を紡いでいく。
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