伊勢原 社会
公開日:2026.05.30
【秦野版×伊勢原版 環境特別号より】植え、育て、使う「森林循環」へ 官民連携で進む間伐材の活用
大山や表丹沢など、豊かな森林を有する秦野市と伊勢原市。自然を守るためには、育った木を利用するため伐採し、再び植えて育てていくという森林循環が必要だ。
そのためになくてはならないのが、光が地表に届くよう木を間引いて、下層植生の発達を促す「間伐」の作業。近年、この間伐材を無駄なく使えるよう、活用の取り組みが進められている。
木のある暮らし推進で需要拡大
行政と連携し、間伐材の需要を伸ばしているのが秦野市森林組合だ。
秦野市が進める「木のある暮らしづくり事業」と連動し、間伐材をヒノキ玉やコースターなどの記念品、中学校の卒業証書、小学校の机の天板などに加工して提供。今年度からは、同組合が実施していた子どもたちが拾ったどんぐりを苗木に育てる「どんぐりプロジェクト」を市のエコスクールに組み込み、官民一体で木育を推進する。
環境保護の面では、2022年から県内組合で唯一、少花粉ヒノキ・スギの育成や挿し木による無花粉ヒノキ・スギ生産に着手。出荷も始まっており、少しずつ植樹がされているという。
今年30周年を迎える同組合。ほかにも、薪やDIY用板材などの販売、製品として利用が難しい間伐材は作業路の土留めやチップに活用するなどさまざまな事業を行う。森林整備を通じ、秦野産材の供給をはじめ温暖化防止、水源の涵養(かんよう)など、今後も持続可能な森林づくりに取り組む。
伊勢原産木材の「みんなのベンチ」
伊勢原市には、伊勢原産木材を使用したベンチを市民から寄付してもらい、市内の都市公園に設置する「みんなのベンチ」がある。本体と寄付者名などを記したプレートの製作は伊勢原市森林組合が担当。ベンチを寄付することで市の林業の応援になり、伊勢原産材の消費拡大で森林整備が進み、環境保全につながる仕組みになっている。
ほかにも同組合は、2019年度から毎年、市内の小学校に伊勢原産木材を使った机とイスを納入するなど、循環社会の形成を市民とともに歩んでいる。
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