秦野 トップニュース文化
公開日:2026.07.31
夕方チャイムを徹底調査 自治体で独自のこだわりも
夕方に街を歩いていると聞こえてくるチャイムやメロディ。その放送時刻や流れる楽曲を調べてみると、それぞれの自治体が持つ歴史やゆかりの人物、地域独自の工夫など多彩な事情が見えてきた。
タウンニュースでは、発行エリアである神奈川県内全域と東京都八王子市、町田市、多摩市の36市町村にアンケートを実施した(期間は5月20日〜29日)。
夕方のチャイム・メロディを「実施している」と回答した自治体は36件中35件。うち、32件(91・4%)が「防災無線の動作確認(点検)」を、21件(60%)が「児童・生徒の帰宅促し(見守り)」を目的として運用している。
放送時刻の設定では、小田原市や厚木市などは季節に合わせて年に4段回切り替えている。また、鎌倉市のように「日没に合わせて設定」など自治体ごとに運用は異なっている。
横浜市は防災無線を整備していないため、調査対象内で唯一「実施していない」自治体だ。一部地域で自治会が独自に放送している例もある。
選曲の基準
楽曲の使用数で最も多いのが童謡『夕焼け小焼け(夕焼小焼)』で、14の自治体が通年または季節限定曲として採用している。選定理由には「『家に帰ろう』という歌詞があるため」(綾瀬市)などが並ぶ。
一方で、地域の歴史や特長が反映されているケースも多い。『夕焼け小焼け』を採用している八王子市と厚木市ではゆかりのある作詞家・中村雨紅の曲であることを理由として挙げている。
小田原市では、同市に居住していた北原白秋が作詞した『ゆりかごのうた』、三浦市では同市出身の作曲家・小村三千三の『歌の町』を採用している。
中井町では町の誕生110周年を記念して制作されたテーマソング『里都(さと)まちのうた』、逗子市では市制70周年を記念して『市歌』が流れるなど、バリエーションは豊富だ。
秦野市は四季折々
秦野市をみると、他市と比べても珍しい4曲採用となっている。
秦野では、1986年に秦野市PTA連絡協議会が「子どもたちに帰宅を促すチャイムを」と市に申し入れたことをきっかけに、夕方のチャイムがスタート。季節を感じられるように、四季で曲を分けることが決まり、子どもたちが親しみを持てるように、当時の小学校の教科書に掲載されていた曲を採用したという。
開始当初は夏に『家路』が採用されていたが、この1曲のみが約70秒あり、他と比べて長かったため、2003年に変更。春(3月〜5月)は『おぼろ月夜』、夏(6月〜8月)は『七つの子』、秋(9月〜11月)は『もみじ』、冬(12月〜2月)は『かあさんの歌』という現在の4曲になった。
チャイムの曲目に関しては、市が何度か市民にアンケートを取っているが、「今のままでいい」という意見が多かったため、現在まで変更されることなく続いている。
何気なく聞いているチャイム。もう一度じっくり耳を傾けてみては。
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