市内24の中学校が参加する駅伝大会が24日、国道16号線の馬堀海岸区間コースで行われた。同級生や保護者ら約5500人の観客が沿道から声援を送る中、男子は6区15・9キロ、女子は5区11・54キロを襷(たすき)でつないだ。
男子は大津中が貫禄の3連覇。2人が区間新記録を出すなど、完勝のレース運びだった。2位が浦賀、3位は鴨居と、昨年と同じ顔ぶれのトップ3となった。女子は久里浜中が最終区で逆転し、16年ぶりに優勝。2位に大津、3位に追浜が続いた。
男女とも3位までのチームが11月7日(土)に横浜市の八景島周辺コースで行われる県大会に出場する。
見据えるは全国
50分20秒―。途中、転倒のアクシデントがありながらも、これまでの記録を1分近く塗り替える大会レコードでゴールテープを切った大津中。「昨年の悔しさがあった」と主将の小野田慶吾君(3年)。昨年も2位以下に大差をつけた勝利だったが、タイムは大会タイ記録。今大会は、優勝はもちろん、記録樹立を目標に定めていた。
監督を務める服部径介教諭はチームを「全員がエース」と評する。3千メートルで全国大会に出場した内田隼太君(3年)を筆頭に、小野田君が1500メートル、2年生の蛭田哲平君が800メートルでトップ10
入り。他3人も合わせ、全員が個人種目で県大会を経験している盤石の陣容。そんなチームの目標は「全国大会」だ。だからこそレース後、監督も選手も「喜びはあるが、目標はこの先」と冷静に次を見据える。
審判長を務め、大会に30年近く携わっている石渡淳史教諭(不入斗中)も「ここ最近では一番強いチーム。全国も夢じゃない」と太鼓判。大津中の戦いはここからだ。
小さな大エース
身長142センチ体重29キロ、女子選手の中でも一際小さな体が躍動した。最終区、トップと25秒差で受け取った襷。「正直厳しいかと思った」と監督の荒井峻教諭の予想を上回る、区間新の快走で久里浜中を優勝に導いた。「緊張でドキドキしたけど、抜かせる自信も、記録を出せる自信もあった」と宮下愛香さん(2年)は振り返る。
小学生の時はダンスを習っていた。中学では部活見学の際、「楽しそうだったから」と一際明るかった陸上部に入部。短距離で活動していたが、特に目立った記録はなかった。入部して半年、監督から長距離への転向を進められた。「最初は本当に嫌だった」と話すが、練習を重ねていくうちに記録は伸び、県大会の決勝に出場するほどの実力をつけた。今では「転向して良かった」と笑顔で話す。
箱根駅伝のメンバーに選出された経験を持つ荒井監督は「ダンスの経験からか股関節が柔らかく、フォームがきれいだった点に長距離の素質を感じた。今じゃエースですよ」と”愛弟子”の成長に目を細めた。
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