横須賀・三浦 人物風土記
公開日:2020.09.25
チョークアーティストとして活動。世界規模のコンテストにも出品を続ける
大川内 隆雅さん
根岸町在住 30歳
チョークに感情込める
○…プロを名乗るチョークアーティストだ。カフェやレストランのメニューボードに使われる看板アートを起源とする芸術表現で才能を発揮している。本格的に学び始めてわずか3年。イギリス・ロンドンやアブダビ共和国で開かれている作品展に出展しているほか、依頼があれば結婚式のウエルカムボードや似顔絵などのオーダーにも応える。”見せて魅せる”ライブペイントも精力的に展開。多彩な領域でアクティブな活動を繰り広げている。
○…オイルパステルと呼ばれる油分を含んだチョークを操って作品を生み出していく。何色も色を重ね、指でこすりながら陰影をつけていく。独特の立体感とハンドメイドの温かさ、親しみやすさが最大の魅力。「パンであればふっくらとした質感まで表現。人物なら感情も込められる」
○…20代の半ばまでアートや美術とは無縁の世界で生きてきた。「絵を描くことが苦手だと思い込んでおり、避けてきたくらい」。今から3年前、カフェを開業するにあたり「どうせなら自分で看板を作製してみよう」と一念発起。たまたま目を引いたのがチョークアートだった。観察力には自信があり、「見たもの忠実に再現すればいい」と開眼。可能性の扉が開くのを感じた。
○…誰かに見られている、というスリリングな感覚を求めてライブペイントを行っている。和太鼓奏者とコラボした経験もある。「太鼓の『ドン』という一音を聞いた瞬間に予定調和が崩され、まったく意図していない作品が完成した」。新しい表現の道を拓こうとチャレンジ精神旺盛だ。普段は大津にあるカフェバーを一人で切り盛り。静かな時間を過ごしている。「カフェは適職。チョークアートは天職と思っている」
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