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横須賀・三浦 人物風土記

公開日:2022.03.11

スノーボードのアルペン競技で世界に挑戦する
余郷 さくらさん
津久井在住 18歳

4年後に向けスタート

 ○…”雪なしのまち”から世界をめざすアルペンスノボーダー。2月に北海道釧路市で開かれた「全日本ジュニアスキー選手権大会スノーボード・アルペン競技」で表彰台の頂点に立った。レースリザルトの名前の横に記された出身県「神奈川」の文字は異例。環境のハンデをものともせず、雪山に通い掴み取った栄冠だが、ただの通過点とばかりの冷静さ。先の大会を終えた4日後には、イタリアの世界選手権に向けて日本を立った。高校の卒業式に出席できないのは残念だが、夢を追いかけることを優先した。

 ○…3歳の時に父親に連れられて始めたスノーボード。5年生で急斜面を猛スピードで滑り降りるアルペン競技に触れ、のめり込んでいった。中学生になると夏は海外遠征、冬は雪山に籠って練習とレースに明け暮れた。自宅はウインドサーフィンのメッカである津久井浜海岸が目と鼻の先だが、興味関心の埒外。「泳ぐのが苦手なんです」と照れくさそうに笑った。

 ○…プレッシャーのかかる場面でも平常心を保てる強心臓の持ち主。何事にも動じず冷静に対処できる性格はアスリートとして大きなアドバンテージだ。トレーニングは雪上だけでなく、陸上でも身体を鍛え抜く。5月にはカナダの大学に留学。国内強化選手にも選抜されており、最高の環境が整いつつある。

 ○…目標はオリンピアン。「大舞台でメダルを獲得する自分の姿を思い描き、それに向かって努力する」。その決意に揺るぎはない。レースで使用するボードには地元企業のステッカーが貼られている。成長を一緒に喜んでくれるサポーターに感謝は尽きない。もちろん最大の理解者で協力者である家族にも。期待に結果で応える。

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