感性を刺激する広義の視点でアートを捉える試みとして、舞踊家の梅川壱ノ介さんが猿島の砂上で神奈川県の指定無形民俗文化財に登録されている「虎踊り」をモチーフにしたパフォーマンスを披露する。
西浦賀浜町の「虎踊り」は、1720年に伊豆下田から伝えられたとされるもの。和藤内と呼ばれる男性が荒れ狂う虎を鎮める芝居仕立ての民俗芸能で、近松門左衛門作の『国姓爺合戦』が題材とされているが、起源や由来などは分かっていない。
今回は、歌舞伎俳優でありながらバレエ、日本舞踊などの世界を行き来し、独自の表現を追求している梅川さんの新解釈と現代流アレンジで演じられる。本来の虎踊りの舞台では、和藤内や2人一組で演じる大虎・子虎に加え、十数人の女児による唐子が笛や太鼓の音に合わせて踊るものを梅川さんが"七変化"のスタイルで魅せる。
地元の「浦賀虎踊り保存会」の高畑昌弘会長もこの新しい挑戦を歓迎している。近年は少子化の影響で継承が困難になっており、コロナ禍でそれに拍車が掛かっているという。「新しい視点で虎踊りが発信されることによる化学変化を期待している」と話した。
梅川さんのパフォーマンスは12月18日(日)の午後9時から20分間。
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