日本ホタルの会の会長を務める 本多 和彦さん 西浦賀在住 66歳
里山が守る淡い光 未来へ
○…ホタルを里山環境の象徴とし、人と生き物が共生できる環境の保全をめざす「日本ホタルの会」。1992年の創設時から運営に携わり、06年に会長に就任。講演会やシンポジウム、冊子の作成などに取り組んできた。手入れされず放置された「野放しの自然」ではなく、生物多様性を考慮した人による環境管理の必要性を訴える。
○…市上下水道局で水質管理を担当していた83年、岩戸川の護岸事業に関わったことをきっかけに水系環境に関心を持つようになった。工事後も有志で岩戸川の経年変化や近隣でホタルの生態についての調査を実施。自然環境について専門的な知識があるわけではないが、水がきれいになるにつれて川で見られる生物が多様化してきたことでやりがいを感じた。
○…「ホタルが棲める環境は他の生物にとっても暮らしやすい環境」という理念を形成して行き、専門家らが中心となって同会を設立。調査研究や情報発信のほか、野生のホタル観察会も実施してきた。その中で大切にしているのが、実際に観察へ行く前にホタルを取り巻く環境についての講演や、保全に取り組む人の想いを伝える時間を設けること。「きれいだったね」という感想だけでなく「どうしたら素晴らしい自然を残していけるのか」、一人一人が考えるきっかけを提供する。
○…元来横須賀はホタルが多く棲息している地域。「人がきちんと管理した環境ではホタルの数も維持できている」と、これまでの活動に手応えを感じている。しかし、担い手の高齢化によって会の存続については一抹の不安も。今後は保全活動のノウハウや知見のほか、各分野の専門家とのパイプなど、情報を共有する仕組みを整備し、次世代へ想いを託す。
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5年に一度、国勢調査員募集報酬は1調査区5万円程度、2調査区9.5万円程度 https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/0830/data/kokuseityousa-bosyu/bosyu.html |
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