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横須賀・三浦 経済

公開日:2024.08.16

豆腐店
生き残りにあの手この手
マルシェで地域活性も

  • 地域住民でにぎわうマルシェと池嶋さん(左)

 卵やモヤシと並ぶ「物価の優等生」として安値で食卓を支えてきた豆腐。かつては多くの専門店が存在したが、近年は生産コストの高騰や大手メーカーの安価な商品に押され、全国的に倒産・廃業が急増。横須賀・三浦地区でも片手で数えられる程に減少した。

 そんな逆風の中、創業から60年以上を数えるかつての平作中央商店街にある池嶋とうふ店では、外部へのブース出店や店舗前でのマルシェ開催に積極的に取り組んでいる。仕掛人は同店の池嶋緑さん(49)。夫の勝貴さんの家業である豆腐店を主に営業・販促の面で支えている。

積極的に催事出店

 「嫁いできた20年前、この通りは店が何軒もある商店街で、何もしなくても商品が売れていった」。量販店の台頭や後継者不足もあり、同商店街ではほとんどの店が閉業。「このままではいけない」と危機感を覚えた緑さんは、百貨店の催事やマルシェへ出店し、地域外へ商品のアピールを始めた。「量販店では買えない」手作りならではの味わいが好評を博し売れ行きは上々。「豆乳シフォン」などのスイーツメニューも人気で、実店舗の客入りも増えてきたという。

にぎわいをもう一度

 昨年末からは店舗前で自らが主催するマルシェを定期的に実施。飲食や雑貨、縁日など外部の出店先で知り合った事業者らに声をかけ実現した。

 7月末に実施した際は子連れから高齢者まで幅広い世代が参加。近隣住民らがひっきりなしに立ち寄り、夜になってもにぎわいを見せた。訪れた男性は「今では住宅街となった平作で、地域の人が楽しめる企画があるのはうれしい」と話した。次回は8月31日(土)の夕方に開く。

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