3月25日に開催される陶芸ワークショップで講師を務める陶芸家の 井上 惠介さん 三崎町小網代在住 48歳
土の温かみを知って
○…3月25日(日)に開催される「まちごとカルチャー@三崎」の中のイベントのひとつ「鯉のぼりを作ろう!陶芸ワークショップ」で、奥さんの佳由理さんとともに講師を務める陶芸家。これまでにも、子どもたちへの食育の一環として和陶器の茶碗作りなどを指導しそれでごはんを食べさせ良さを伝えるなどの活動も続けている。「温かみのある土ものの魅力を多くの人に感じてほしい」と願う。
○…東京都世田谷区の出身。物づくりが好きで中学時代はバイオリンも作ったとか。高校に進み選択授業で、「なぜか陶芸に(笑)」。が、一度決めたらのめり込む性格で、夏休みに1カ月間祖母の暮らす岡山に行き、紹介された倉敷の奥地で焼かれる「酒津焼」を学び、そこから今に至る。「最後は火の力。また土は何億年も前から仕度をしてきている。それらを思うと自然に慈しむ気持ちが湧いてくるんです」としみじみ語る。
○…25年ほど前に知人の紹介で知り合った音楽プロデューサーの勧めで独立。三浦にあったその人の住まいに居候という形で移り住み、しばらくして結婚。現在は小網代に陶房「青岬」を構える。「焼物は山で作るもの」という先入観は、三浦に来て海と富士山が望める素晴らしい景観・環境にすっかり覆され、創作活動にはかかせない大好きな場所となった。十数年前に豆盆栽の鉢を依頼されたのを機に自身もミニ盆栽の魅力にとりつかれ、作陶の合間に没頭。「小さな世界に大木がある」という最初に受けたカルチャーショックは今も鮮明に残る。「育ててみないと器も作れない」と奥深い言葉が口をつく。
○…自身が職人的な作品を作るのに対して、美大出身の奥さんはアート色が強い作品と、それがよい意味で刺激になっているそう。「使うことを意識しつつ、オリジナルにこだわっていかないと意欲は出ない。納得いかないものは残したくない」と、職人の目でつぶやいた。
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