三浦版 掲載号:2019年11月29日号 エリアトップへ

陶芸工房「夢窯」の共同代表のひとり 田中 史郎さん 海外町在住 69歳

掲載号:2019年11月29日号

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人知及ばぬ美に心惹かれ

 ○…夢野頓坊農業、通称「夢窯」。故・黒田千里氏が創立した穴窯を構える小さな工房には、陶芸を趣味とする人たちが日々集う。畑と木々に囲まれ、小屋の煙突から立ち上る煙の様子は、里山の原風景のようだ。窯の存続はもとより、作陶の楽しさや器の魅力を広めようと、氏の遺志を継いだ3人の共同代表の1人として奮闘を続ける。

 ○…「窯焚きを見においで」。20年前、初めて間近で見て以来、陶芸に傾倒。自宅のある鎌倉から足繁く通っていたが、「近くに住もう」と三浦へ転居したのは昨年のことだ。出版社勤務を経て、フリーランスで辞書編纂や専門誌の編集などを生業にし、仕事は専ら夜だった。持て余していた昼の時間には大工仕事に精を出していたせいか、ものづくりはお手の物。土の塊から作品を生む陶芸に魅了されるのに時間はかからなかった。

 ○…思い返せば黒田氏は多くを語らない人だった。「作品を手に取って、ただ一言『重い』と。持ったときのバランスが悪いという指摘を受けた」。作品と言えども日用雑器。使われてこそ、その真価がわかるとし、見た目の美しさが全てではなく、“土味”のある、素朴で温かな風合いこそ魅力なのだと知った。「多くの人に認められるより、器を気に入ってくれた人が、自分がいなくなった100年先も使ってくれていたら本望」と笑みをこぼした。

 ○…火の当たり方、釉薬のかけ方など条件によって仕上がりは異なり、窯の蓋を開けるまで分からない。材料はおもに土と火で、人知が及ばない自然との調和で生まれた発見と失敗が、次作への意欲をかき立てる。今秋から信楽焼の女性陶芸家をモデルにしたドラマが始まり、世間からの注目度も高い。「多くの人に楽しさを伝えたい」

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