持続可能な組織で未来へ

　○…若手経営者らで構成する三浦ＪＣの新理事長に就任した。平均年齢32歳、会員25人の舵取り役。スローガンには「かけあがれ！より善い未来へ〜つかみ取り、見極め、築き上げよう〜」と掲げた。「困難な状況でも善い要素を掛け合わせ、市内の課題解決に努めていく」。本気で駆け抜ける１年が始まった。

　○…普段の顔は、１８９２年創業の種専門店（株）ミヤサカのタネの専務。かつて店舗があった千葉県で生まれ、大学卒業後は大田市場で野菜のセリ人になった。東日本大震災の際には、復興支援のため弟や友人と南三陸町へ。炊き出しなどを通じて、地域で懸命に生きる人々の逞しさに胸打たれた。２０１２年、三浦に移住し、家業を継いだ。「形は、味は、病気に強いか、土地に合うか」。畑に赴き、最適な種を選び出す。「農家の方々をリスペクトしている。地道な努力が報われる姿を見るのがやりがい」

　○…三崎口駅前でアジサイを植栽する事業で、ＪＣと交流。強烈な郷土愛で行動を起こすメンバーのエネルギーに圧倒された。周りの勧めもあり、そのまま入会した。過去10年間の中で印象深い活動は、コロナ禍で実施した旧三崎中での「ドライブインシアター」。近隣住民に理解を得るべく奔走。「言い訳ばかりだった私。是が非でもやり遂げる精神が養われた」。職業は違えど、同じ目標を達成させようと繋がった仲間は、切っても切れぬ存在となった。

　○…３歳の娘と過ごす時間が息抜き。「子どもが大人になった時、やりたいことに挑戦できるようなまちにしたい」。文化や風土などリアルな三浦を親子が体感し、魅力を再発見する取組も検討中だ。「持続可能な組織として、ＪＣの魂を後世に紡いでいく」。その声は一段と熱を帯びた。