逗子・葉山版 掲載号:2012年1月27日号
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「家畜おたすけ隊」のメンバーとして、動物たちの救済活動を行っている 中村 裕美子さん 逗子市桜山在住

家畜も”被害者”だから

  ○…2万人を超える犠牲者を出した東日本大震災。しかし”被害者”は何も人だけではなかった―。福島第一原発事故後、被災地に取り残された牛や豚など数十万の家畜。これを救おうと結成された市民団体「家畜お助け隊」の一員として、署名活動や国への要望を通じて動物たちの救済活動を行ってきた。また今年に入り家畜たちの餓死と安楽死の現実を伝える写真展を主催し、大きな反響を呼んだ。

 ○…「罪のない多くの動物が人間の都合で死んでいった。その事実を一人でも多くの人に知ってほしい」。畜舎で繋がれたまま餓死し、白骨化した牛。水を求め、用水路で溺死した豚。写真はどれも目を背けたくなるほど悲惨なものだったがいずれも現実だった。自身も震災後、被災地入りし現地の状況を目の当たりにしたが、そこには人はおろか動物の気配さえない無の世界。その後「家畜としての価値はなくともせめて寿命を全うさせる道を作れないか」と活動に尽力したが、その想いとは裏腹に殺処分は進んでいった。「この世で一番大切なのは命。それを人間の都合で潰してしまうなんて」と今も心を痛める。

 ○…職業は海洋動物の保護を呼びかけるウェブマガジンの記者。元々は公務員だったが、動物愛護に関する仕事がしたいと数年前に一念発起した。思えば幼少から動物が大好きな子どもだった。「捨て犬や猫をひろってきては親の目を盗んで面倒を見てました。よく叱られましたけど」。遠い日に想いを馳せると当時のあどけなさが表情に浮かぶ。

 ○…夢がある。行き場の失ったペット、害獣として集められた多くの動物が日々殺処分される中、そうした動物を集め保護する牧場を作ることだ。「小さな夢。夢で終わるかもしれない。でも見捨てられた動物たちの一生を面倒見れたら」。人間と動物の共存は簡単なようで難しいのかもしれない。それでも「全ての動物が天寿を全うできる世の中に」と未来に希望を託した。
 

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