逗子・葉山版 掲載号:2014年3月7日号 エリアトップへ

正面から追求に応じよ デスク・レポート

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掲載号:2014年3月7日号

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 ▽2012年に逗子市で起きたストーカー殺人事件について、被害女性の個人情報が市役所から流出した問題で、平井竜一市長は自身と小田鈴子副市長の減給10%(3カ月)とする特例条例案を先月26日の市議会本会議に提出。全会一致で可決された。処分内容の妥当性はさておき、市の最高責任者として責任を果たす意味では当然であろう。

 ▽驚いたのはその2日後だ。「職員の処分について」と題した書面が市から届いた。納税課の主事男性(63)を「被害者の住所を第3者に漏らしたため、停職1カ月の懲戒処分にした」とある。市はこれまで度重なる庁内調査でも、漏えいした職員を「特定できていない」との立場を一貫してきた。それが何故突然。すぐさま市に問い合わせた。

 ▽市によれば同事件で、偽計業務妨害罪で起訴された調査会社の男の起訴状に、男性職員の名前が記されていた。「地方公務員法の『守秘義務』に反した」として処分に踏み切ったという。市長に経緯を問おうとすると「この件について市長がコメントすることはない」と突っぱねられた。

 ▽分からないのは、起訴状に何故男性職員の名前が記されていたかだ。市関係者は「被害者の情報にアクセスしたログが男性職員のものだったことや勤務の時間帯から判断したのではないか」と話すが、「被害者」であるはずの職員本人や捜査に協力してきた市に事前相談することもなく名を挙げるものなのか。

 ▽第2の疑問は発表の時期だ。市長を含む職員の処分は副市長をトップとする人事考査委員会が検討し、市長が決定する。市によれば、検察から起訴状の内容説明があったのは「先月13日頃」。これを受け同21日と26日に考査委を開いたというが、市長副市長と職員との発表に時間差があることに説明がつかない。奇しくも、職員の発表があった28日はすでに市議会本会議の日程が終了した後。現職市議の一人は「会期中に報告すれば議会からの追及は免れず、かわそうとしたのは明らか」と指摘する。

 ▽今回の事件で浮彫りになったのは、情報セキュリティーの重要性だ。市は、生体認証システムの導入や職員に個人情報の扱いを徹底するよう通達するなど情報保護強化を進める。だが、同時に事件に関する全てを詳らかに明かす責務がある。追及を避けては「何か裏があるのでは」と勘繰られても仕方あるまい。市には正面から追求に応じる姿勢で対応に臨んでもらいたい。

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