逗子・葉山版 掲載号:2017年7月21日号 エリアトップへ

「正訳源氏物語」 全10巻、完結 逗子の中野さん 5年かけ

文化

掲載号:2017年7月21日号

  • LINE
  • hatena
全10巻の大作を完結させた中野さん
全10巻の大作を完結させた中野さん

ですます調「本文忠実に」

 早稲田大学名誉教授で文学博士の中野幸一さん(85)=逗子=が執筆を重ねていた「正訳源氏物語 本文対照」の全10巻がこのほど完結した。源氏研究の集大成として翻訳に3年、出版に2年近くを要した労作。「源氏物語の素晴らしさや魅力を伝えるきっかけになれば」と話している。

 読者に語りかけように書かれている原作に倣い、全巻を通じて「ですます調」で統一。源氏物語の口語訳は書き言葉の「である調」が多く、語りの姿勢を無視していることに違和感を抱いていたからだ。5年前、傘寿を迎えたのを機に執筆を開始。翻訳にあたっては何よりも本文(ほんもん)を重んじ、忠実な現代語訳に努めた。

 一方、口語訳ならではの難しさもあったと振り返る。例えば第1巻「桐壷」の「御局(みつぼね)は桐壷なり」の一節。「桐壷の部屋は後宮で帝と最も離れた場所。その一文だけでも帝が桐壷に通う間、他の女性から大変な嫉妬があったと当時の読者なら想像できる。そうした”間合い”は短文の表現ならでは」

 翻訳作業を終えて、改めて本文の奥深さを感じたという中野さん。「源氏物語は愛にまつわる一切の感情が描かれている」と説明する。「愛の裏にある嫉みや憎しみ、宗教観まで。人間の永遠のテーマに取り組んでいて、千年前の女性が作ったとは驚きの一言」

 すでに発行されている巻は「分かりやすい」と好評を得ているといい、「源氏物語を身近に感じてもらえたら」と話した。
 

逗子・葉山版のローカルニュース最新6

自慢の愛艇は木製手づくり

自慢の愛艇は木製手づくり 文化

豊岡さんのカヌー 大海原へ

11月20日号

県内書家30人作品一堂に

撤退から「存続」へ

撤退から「存続」へ 経済

新店舗名、立地などは未定

11月20日号

名門程ヶ谷CCが県民デー

名門程ヶ谷CCが県民デー スポーツ

1・2月対象日が特別料金

11月20日号

プレミアム付食事券、発売

Go To Eat

プレミアム付食事券、発売 経済

LINEやコンビニで

11月20日号

エコバッグ作ります

販促品・記念品に

エコバッグ作ります 文化

完成までサポート

11月20日号

あっとほーむデスク

  • 11月20日0:00更新

  • 11月6日0:00更新

  • 10月23日0:00更新

逗子・葉山版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

逗子・葉山版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2020年11月20日号

お問い合わせ

外部リンク