第49回衆院選は10月31日に投開票され、県内最多の5人が立候補した神奈川4区(鎌倉市・逗子市・葉山町・横浜市栄区)は、前職の早稲田夕季氏(62・立民)が大接戦を制した。無所属で出馬した元職の浅尾慶一郎氏(57)は3154票差で及ばず落選。前職・山本朋広氏(46・自民)は、比例南関東ブロックで当選を果たした。
前回の初出馬・初当選から4年。無所属元職、自民前職としのぎを削る前回同様の戦いを、早稲田氏が再び制した。
出口調査等で接戦が伝えられるなか、鎌倉市御成町の選挙事務所で支援者ら約30人が固唾をのんで開票速報を見守った。午後11時42分に「当確」が伝えられ歓喜に包まれる事務所に姿を見せた早稲田氏は、「大変厳しい選挙だったが、みなさんのおかげです」と感謝を述べた。コロナ対策をはじめ、子ども関連予算の2倍増、若者の雇用安定などを訴え、選挙期間中でも人通りの少ない公園を訪れて女性や若者の声に耳を傾けた。「小さな声、声を上げられない人たちの声を国会に届けていきたい」と、2期目へ意気込みを語った。
得票数では3番目だった山本氏。開票状況を見極め、大船の選挙事務所に集まった支援者らは午前0時すぎに解散。しかし、1時間後に比例復活を果たし、駆け付けた仲間と喜びを分かち合った。「不甲斐ない成績だったが、また仲間たちと活動できる。ありがとうございました」と深々と頭を下げ、5期目へスタートを切った。
無所属での出馬のため、比例復活のない「背水の陣」で挑んだ浅尾氏。早稲田氏と大接戦を演じたものの、あと一歩及ばなかった。「私の力不足。今後の政治活動については、これから決めたい」とした。
4区全体の投票率は、前回を2・66ポイント上回る61・70%。県内18選挙区で最も高かった。
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