逗子市は「男女平等参画及び多様性を尊重する社会を推進する条例」の制定を目指している。市議会第2回定例会に条例案を提出。性的少数者への配慮を盛り込んだ基本理念を定め、取り組みを推進したい考え。
市は1996年に「ずし女性プラン」を策定したが、条例案をまとめるにあたり、性別による役割分担意識とそれに基づく社会制度や慣行はいまだに根強く存在していると指摘。多様性の尊重や男女平等参画の重要性は増しているとした。
条例案では、「性別等にかかわらず、個人として尊重されること」や「性別による役割分担意識によらない多様な生き方の尊重」、「ワーク・ライフ・バランスの実現」など6つの基本理念を定めた。禁止事項では「性別等による人権侵害の禁止」や「DV、ストーカー行為、セクハラ、性的指向、性自認、婚姻、マタハラ、育児、介護に関するハラスメントの禁止」とし、「性自認又は性的指向の公表に関して、カミングアウト及びアウティングの禁止」を明文化。本人の同意なしに公表する行為を禁じる。
性的少数者に配慮した条例は全国的にもまだ少なく、県内では横須賀市についで2例目という。
桐ケ谷覚市長は「この条例を機に、市民誰もが人権を尊重され、多様性を認め合いながら暮らすことができるまちを実現していきたい」とした。
現在開会中の市議会第2回定例会で議決後、その内容を今年度中に改定する「ずし男女共同参画プラン2022」に反映させる。性的少数者の権利擁護などを盛り込み、実効性を高める。
市では2020年4月から、性的少数者や事実婚も対象となる「パートナーシップ宣誓制度」を開始。法的な権利や義務の付与は伴わないが、市営住宅や県営住宅への入居申し込み等ができるようになった。また、葉山町、横須賀市、鎌倉市、三浦市と相互利用できる協定を締結している。
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