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逗子・葉山 社会

公開日:2023.03.17

電動車いすをALS患者に
逗子の畠中さん新プロジェクト

  • 畠中一郎さん(逗子市在住)JETRO(日本貿易振興機構)に勤め、海外に駐在。退職後、MBA(経営学修士)を取得。野村総研などでコンサルタントとして新規事業・市場開拓やM&A、事業再生に従事。2006年に独立し、経営コンサルタントとして国内外の企業経営に携わる。2021年、ふくらはぎに異変を感じて診察したところ、ALSと診断された。同じ病を持つ患者だけでなく、誰もが健康で豊かな生活を送れるよう後押しする財団を22年7月に設立した。

 手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がだんだん痩せて力がなくなるALS(筋萎縮性側索硬化症)。治療法が確立されていないこの難病を発症しながらも、同じ病に苦しむ患者だけでなく、誰もが健康で豊かに生活できる社会を目指そうと昨年7月に財団を設立した逗子市在住の畠中一郎さん=写真=が、新たなプロジェクトに取り組んでいる。

 畠中さんは国内外の企業経営をサポートするコンサルタントとして活躍。その知見を活かし、自身の病に対する先端技術の活用やサポート体制の充実、技術開発の促進を目指している。

 今回は財団設立後初となる企画で、「電動車いすレンタル事業支援プロジェクト」と題してクラウドファンディングを実施している。電動車いすのメーカー・スウェーデンのペルモビール社と連携し、患者の自立空間の拡大と家族の介護負担の軽減を目的とする。

 著名な物理学者のホーキング博士が利用するなど、北米などでは広く普及しているこの電動車いす。しかし国内では金銭的負担やインフラが整っていないことなどから、ほとんど利用者がいない。畠中さんが試しに利用したところ、その可能性の大きさを身をもって知った。1人でも多くの患者に体験してもらうことで、患者だけでなく社会も変える一歩になると確信。事業ではALS患者に対し最長1年間、モニターとして街中で走行してもらい、費用は財団が負担する。利用者は実際に感じたこと、気づいたことをレポートし、その内容を財団のホームページで公開するほか、今後の電動車いすの開発・改善に生かす。「私自身が電動車いすを使い始めて、まるで『翼』を得たような気がした。多くの方に関心を寄せていただけたら」と畠中さんは呼びかけている。詳細は【URL】https://readyfor.jp/projects/p-als2023

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