逗子・葉山 人物風土記
公開日:2023.06.23
バイオリニストとして7月2日になぎさホールで凱旋公演を行う
土屋 杏子さん
逗子市出身 34歳
湧き出るバイオリン愛
○…ヴィヴァルディ『四季』とビートルズの名曲を合わせた弦楽合奏のコンサートでソリストを務める。「クラシックを聴く人もそうでない人も楽しめる演出なので気軽に足を運んでほしい」と呼びかける。地元での公演にいつにも増して練習に熱が入る。
○…バイオリンとの出合いは3歳の時にテレビで見た「セサミストリート」。コミカルに演奏する「おじさん」を見てとりこになった。体験教室で借りた楽器を「返したくない」と言い張るほど気に入り、「大きなステージできれいなドレスを着てバイオリンを弾くこと」が夢になった。「弾いている時が一番の幸せ」と話し、朝・夜の練習、本番やリハーサルなど、1日8〜10時間バイオリンに触っている。「自分がうまい」とは思ったことはないが、ポジティブ思考で「もっと上達できるはずだ」と信じている。「地方公演でホテルに泊まって音が出せないとストレスがたまる」ほどの練習の虫だ。
○…逗子市出身。北鎌倉女子学園の音楽科から東京藝術大学へ。順風満帆に見えるが、3年の時、指導者に「いつまで学生のつもりなのか。そんな演奏ではプロではやれない」と叱責を受けた。泣いて、必死にプロの演奏との違いを考えた。「完璧に弾くだけなら誰でもできる。メッセージを音にして伝える」ことに気付き、認めてもらえた。今は東京交響楽団の第一バイオリンで活躍。夢がかなった。
○…年間150公演以上。プロとしていい演奏が出来るように健康にも気を遣い、ボディケアの資格を取った。「一生を終える直前までバイオリンを弾いていたい」。今は仕事効率のために都内に住むが、時間があれば実家に帰ってくる。「海の近くの逗子が好き。いずれはまた住みたい」
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