逗子・葉山 人物風土記
公開日:2025.06.27
逗子の市民団体「歩行者と自転車のまちを考える会」の会長を務める
谷 守弘さん
鎌倉市在住 70歳
まちづくりに熱中
○…逗子市のまちづくりの一環で立ち上げた会の活動が認められ、国土交通省から表彰された。「17年やってきて、少しマンネリ化しているところもあったが、改めてスイッチが入った。これからの活動の励みになる」。メンバーの入れ替わりもある中、立ち上げから携わるだけに実感がこもる。
○…「ツール・ド・逗子」「逗子カーフリーデー」など、啓発的な活動を続けてきたが、車中心の社会は変わらず、せいぜい車道に自転車通行の矢羽根が表示された程度。同時期に始まったヨーロッパの交通計画からも遅れを取り、もどかしさを感じている。震災やコロナを経験し、交通環境も変わった。「あと15年。自転車と歩行者中心のまちにしたい。できないことはない」と力を込める。
○…大学・大学院で建築や都市計画を学び、20代半ばにローマ時代の建築に触れようとヨーロッパに7カ月放浪の旅に出た。自由に生きてきたが結婚をしたことで人生観も変わった。「子どもたちが今後どんな世界に生きるのか。へんな荷物は背負わせられない」という責任感が、いま取り組むまちづくりに通じる。「人生は都市計画のようにはいかない。予想外のことが多いのは楽しいですけどね」と笑う。
○…逗子との縁は親の転勤で18歳の時に越してきてから。50歳からは披露山庭園住宅団地の管理などに携わってきた。最近の趣味はオーディオで、学生時代の友人が市民交流センターなどで主催する「逗子で昔のロックを聴く」イベントの手伝いもしている。先祖は西南戦争で西郷隆盛から熊本城を死守したという、軍人であり政治家の谷干城。「いずれはゆかりの地を歩いて回りたい」。若い頃のバックパッカーの血が騒ぐ。
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