新成人の前で舞「萬歳」を披露する美月さん
令和初となる成人式が13日、藤沢市民会館で開かれ、藤沢市出身の舞妓・美月さん＝本名・今井空さん＝（20）が、舞を披露した。
京都・花街の文化を広く知ってもらおうと、（公財）京都伝統伎芸振興財団が２０１５年から始めた「舞妓の故郷帰り支援事業」の一環。美月さんは、演奏を担当する地方（じかた）の小桃さんとステージに上がり、「萬歳」と「祇園小唄」の２曲を舞った。
祇園甲部歌舞会に所属する美月さんは、村岡中学校の出身。中学１年生の時、歴史の授業で日本の伝統芸能に興味を持つように。同時期、舞妓の写真が載っている雑誌を見て感銘を受け、その道に進むことを決めたという。
辻堂の商業施設で開かれた京都物産展に舞妓さんが来ると知り、駆け付けたこともあった。２年生からは三味線を習い始め、３年生の夏に面接を受け、見事合格。卒業後、祇園甲部「つる居」で舞妓の見習い「仕込み」として技芸を磨き、１年後の２０１６年、舞妓デビューした。「15歳で親元を離れて、知り合いもいない街に行くのは不安でホームシックにもなった。けど両親が『やると決めたからにはやってこい、簡単に帰ってきては駄目』と応援してくれたのでやってこれた」
５月には芸妓になる美月さん。「まだまだ成長段階。下の子たちに憧れられるような芸妓さんになれるよう精進したい」と話した。
新成人４３２２人
２０２０年藤沢市成人式には男２２５６人、女２０６６人の計４３２２人が門出を迎えた。前年に比べ94人の増加。会場では振袖や紋付袴、スーツなどの晴れ着に身を包んだ新成人たちが、同級生との再会に喜び、集まって記念写真の撮影を楽しむ姿が見られた。
「日本一の成人式」今年も
石川にある重度重複障害者の生活介護事業所「湘南マロニエ」（伊澤興子理事長）で10日、成人式が行われた。今年は施設を利用する西尾日菜さん、水戸隆之介さん、川上航輝さん、永田賢さんの４人が門出を迎えた。
当日は、家族や利用者、職員、地域の人が祝福。花束や記念品などが贈呈された。また職員による和太鼓の演奏やスライドショー上映、利用者でお祝いの食事を囲むなど、にぎやかに新成人の門出が彩られた。
成人式は28年前、伊澤理事長の夫で前理事長の潔さんが市の成人式に参加しにくい利用者のために「日本一の成人式をやろう」と発案。以来、新成人がいる年は毎年、職員やボランティアが協力して実施している。
利用者４人の門出を手作りの式典で祝った
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