放送中のＤＪハギーさん
コミュニティーＦＭ局「レディオ湘南」（83・１ＭＨｚ）で放送している朝の情報番組「ＧＯＯＤ ＭＯＲＮＩＮＧ 湘南」でパーソナリティーを務めるＤＪ・ＨＡＧＧＹ（ハギー）（本名・萩原浩一）さんが、３月31日の６０５６回の放送をもって、同局を卒業する。「リスナーやスタジオ前を通る人、スタッフ街全員が家族。皆で作り上げてきた放送だった」と感謝の気持ちを込める。
「湘南の朝の顔」として、１９９６年の開局当初から24年間、コミュニティー放送局の「最長寿番組」として記録を更新し続けたハギーさん。遊行通りの同局スタジオ前を通る人、全員に手を振りながらあいさつを欠かさず、放送中に「いってらっしゃい」の声が入ることもよくあることだ。「ラジオだけの付き合いじゃない。せっかく前を通ってくれてるのだからあいさつするのは当然でしょ」
15年ほど前に、小学生から「鳥がたばこの吸い殻を食べている」と相談を受けてからは、放送前にスタジオ前のごみ拾いを欠かさず行い、元気がなさそうな子を見かけては積極的に声をかけた。「元教員というのもあってか、子どもの相談に乗ることが多い。先生や親御さんに話しにくいことも教えてくれる。大人が見本にならないと」
同局は先月、藤沢市役所分庁舎内に移転。同番組は遊行通りの旧スタジオで放送を続けていたが、最終回の放送とともに旧スタジオも幕を閉じる。ハギーさんは今後、Ｊ：ＣＯＭの地域情報番組や多摩大学の非常勤講師として活動を続ける。
別れを惜しむ声続々
先月３日の放送で卒業を発表して以来、リスナーやスタジオ前を通る人など「街の家族」からの反響が止まらない。番組にも「朝にハギーさんの声が聞けなくなるのは寂しい」「番組のアシスタントをするのが夢です」などたくさんの別れを惜しむメッセージが届いているという。
辻堂駅付近では30人近いファンに囲まれ、「小さい子どもから高齢の方まで幅広い世代の方々から声を掛けてもらえる。思わず涙が止まらなくなって、駅のトイレに籠もって泣いちゃった」。
でも、始まりがあれば終わりがある。「24年続いた、午前３時に起きて江ノ電の始発に乗る生活は終わるけど、新生活も楽しみ」と笑顔で前を向いた。
番組放送は月曜から金曜の午前６時55分から10時。きょう27日を含め、残り３回の放送で最終回を迎える。
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