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藤沢版 公開:2020年6月26日 エリアトップへ

日本建築学会北陸支部の北陸建築文化賞を受賞した設計事務所代表 梶浦 暁(さとる)さん 鵠沼橘在住 44歳

公開:2020年6月26日

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梶浦 暁(さとる)さん

建築はコミュニティー作り

 ○…日本酒で有名な新潟県の菊水酒造の工場リニューアルで受賞した。機能性に加え、働く人に誇りを持たせ、周囲の酒米田や農耕の神として愛される二王子岳など銘酒を生む自然との調和が高評価を獲得。今後はさらに庭園カフェや地域の名産品を販売する店舗を作り、地域文化の発信にも寄与する。「まだこれからです」と意気込む。

 ○…梶浦流の設計で特徴的なのは「全員一丸」。注文を受けるだけの一方的な仕事ではなく、施主はもちろん、社員、施工会社も交えて話し合い課題をクリアしていく。「立場の違いを知ることで目からウロコの価値観が生まれることも多い」と話す。その手法で地元住民と作った山形県遊佐町の市民センターはまちづくりの手本として書籍で紹介。さらにその功績が認められ同町の親善大使に任命された。

 ○…子どもの頃、父に連れられ文学者の記念館で屋根以外は地中にあるという設計に感動し、建築家を志す。大学卒業後、支持する仏の建築家の下で修業したいと突撃するが”撃沈”。帰国後、気づけば大工の棟梁の下で修業していた。きっかけは「駅でたまたま会った人で、建築の話になってダメ出しされて」。また就職した設計事務所では酒蔵づくりがわからず、今度は「酒造りを修業した」と笑う。この経験が今の立場の違いを受け入れる土台だ。

 ○…岐阜県生まれ。小中学校はサッカー、高校はテニス、大学ではアメフトに熱中。小学校ではサッカーがやりたいがために教師に直談判するなど子どものころから行動的。藤沢市へは妻の「子育てしやすいみたい」の一言で都内から。会社も立ち上げた。「建築はコミュニティー作り」がモットーの1つ。そんな温もり溢れる梶浦流が全国に広がりつつある。

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