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エッセイ集『八十八年目の機嫌』を上梓した 宮原 昭夫さん 辻堂元町在住 88歳

掲載号:2020年8月28日号

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創作魂、米寿の今なお

 ○…過去約30年間にわたり新聞や雑誌で連載したコラムをまとめたエッセイ集を出版した。時に鋭く世相を切り、時に面白可笑しく。妻・青子さんら家族との会話や執筆の裏話などを軽妙に紡ぐ。「おかげさまで米寿。引き出物のようなもの」と笑う。

 ○…横浜市神奈川区出身。幼少期は体が弱く、中学で終戦を迎えるも高校1年に結核で4年間の休学へ。絶対安静の中、読書が心の支えとなった。早稲田大学進学後は太宰門徒の小山清氏を師に、同人活動を本格化。1966年に『石のニンフ達』で文藝賞を受賞するも、芥川賞、直木賞は4連続で最終選考落選。半ば諦めていた72年の発表当日、友人宅でくつろいでいた所に受賞の連絡が入り、慌てて友人の元藤沢市長・葉山峻氏のサイズ違いのベルトを二重に巻いて会場に駆け付けたエピソードは語り草だ。芥川賞受賞作は、ハンセン病療養所の学校を描いた『誰かが触った』。その後TVドラマ原作や、海洋コメディー、漁業ルポなど幅広く手掛けてきた。

 ○…執筆はまず、書きたいシーン在りきで始まる。「並べ替え筋をまとめ、人物が固まると後は自然に話が動き出す。上手くいくと小説になる」が宮原流。半世紀にわたる作家生活。ワープロやパソコンも導入したが、構成作りは200字詰め原稿用紙にuni社の2Bの鉛筆が変わらないスタイルだ。作家活動の傍ら、横浜文学学校講師として芥川賞作家の村田沙耶香さんも育てた。

 ○…作家時代から日課は散歩。シーズンにはベイスターズと相撲観戦は欠かせない。「80歳を超えると小説は大変。目指すは横丁の隠居」と茶化しつつ「書かないと生きていけない。でも締め切りは辛い」と朗らかに笑った。

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