小学校時代の懐かしい思い出の一つに上げられる「好きな給食のメニュー」。藤沢市立の全小学校では、各校の卒業前の児童が選んだ「好きなメニュー」を全校児童で食べる「6年生リクエスト給食」が実施されている。
市学校給食課によると
20年ほど前から実施され、当初は人気メニューをアンケートで集計し、栄養士が献立に組み込んでいた。「食育」の教育が進んだ現在は、家庭科の授業の一環で、児童が数人ずつのグループごとに、好きなメニューを盛り込み栄養バランスの取れた献立を考案。考案された献立を、実際の給食で提供する学校が増えている。
卒業前に家庭科の実践
「卒業まであと3日」。教室の黒板に記した数字のカウントダウンが進む16日、大清水小学校の6年1組では、クラスの児童が考案した「お願いカツカレー」「フルーツみつ豆」「牛乳」が登場した。「カツカレー」は同校で、運動会の前日に毎年提供されている人気メニューだ。
「やっぱりおいしい」。数少なくなったクラスメートと味わう機会に、児童たちの「おかわりじゃんけん」にも自然と力が入る。配膳車はあっという間に空になり、「ごちそうさま」の揃った元気な声が教室に響いた。男子児童の1人は「卒業が近くなり、寂しい気持ちからかクラスが静かだった。最後は元気になろうと願いを込めて、大好きなカツカレーに『お願い』と名付けた」と話す。同校の矢野清子栄養教諭は「給食を通じて思い出を育んでもらうとともに、授業で学んだ栄養バランスを実践する貴重な機会になっている」と語った。
市立全中学校の昼食は弁当持参、または同課の栄養士が作成した献立を民間調理業者が調理する「デリバリー方式の給食」のいずれかを各生徒が選択する方式。
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