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打戻古里団地 出張販売で高齢者支援 地域課題解決のモデルに

コミュニティ社会

掲載号:2021年9月17日号

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販売所で談笑する販売者と住民たち
販売所で談笑する販売者と住民たち

 高齢者を中心とした食料品等の日常の買い物が困難な「買い物難民」を支援するため、打戻の古里団地では昨年から、地元農家やコンビニ、福祉団体らを巻き込み、出張移動販売を行っている。現在は住民の買い物不便の解消に加え、高齢者の見守りや外出促進にも繋がっており、社会課題となる高齢化対策のモデルの一つとなりそうだ。

 古里団地は、440世帯のうち277世帯が暮らしており、住民は70歳以上の高齢者が約60%を占める。認知症や持病、障害を持つ一人暮らしの高齢者も少なくない。一方、一昨年には団地から徒歩圏内にあったスーパーが撤退。近隣の用田商店街も店舗が減少するなど、住民たちの買い物が困難になっていった。

 そこで出張販売を発案したのが、古里住宅自治会高齢者対策担当の池上弓子さん(69)。自身も団地に一人で暮らしており「住民同士で見守り支え合って、交流を深められるように」と協力体制を整えていった。

安否確認や相談兼ねて

 出張販売は現在、週に1回実施され、回覧掲示や当日の放送案内などで住民に呼び掛けている。今年7月からは、住民の要望に応え、調理の手間が省け、地元野菜を用い栄養バランスも良い、150円〜300円と手頃な手作り惣菜の販売も始まった。

 販売所では談笑する住民たちの姿も。利用者の70代女性は「近くのドラッグストアには歩いて行くしかない。けど行くとなると休憩も挟みながらゆっくり歩くしかないので、片道30分以上かかる。雨の日や暑さが厳しい日は行けないし、いつも助かっている」と話した。

 出張販売が始まる前に池上さんは「体調が良ければ見に来ない?」「お茶を飲みながら少しお話ししましょう」などと住民に連絡をする。販売所まで買いに来られない住民の元に、安否確認を兼ね、惣菜を運んだり、体調や生活の困りごとの相談もし合う。

 「無理はせず、でもみんなが大変にならないためにコミュニケ―ションをとっていきたい」と池上さん。「御所見地区全体で協力して、取り組みが浸透していけば」と精を入れる。

集合住宅の対策急務

 古里団地の移動販売は、市が「一人ひとりが主役 共に支えあい 安心して暮らせるまち ふじさわ」をテーマに掲げ取り組む「2026年地域福祉計画」のモデル事業でもある。

 市内には古里団地のほかにも、善行団地や大庭の湘南ライフタウンなど住民高齢化が進む集合住宅地が存在し、いずれも対策は急務。地域福祉計画推進委員の椎野幸一さん(81)は「計画に盛り込むだけでなく、行動に移していくことが大切。(移動販売を)継続して地域に根付かせて、課題解消のモデルとなり、先進事例として市全体に広がっていけば」と話した。

 同計画によると、市の総人口は2030年にピークを迎え、その後減少傾向に転じ、人口減少や高齢化は加速すると予測されている。

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