藤沢 経済
公開日:2022.10.28
「目線ぴたり」ウェブカメラ
辻堂東海岸の河口さん開発
パソコン越しだと、話し相手とどうも目線が合わない。そんな不自然さを解決する画期的なウェブカメラを、辻堂東海岸在住の河口幹雄さん(71)が開発した。新型コロナ禍でテレワークやリモート会議が普及する中、注目を集めそうだ。
開発したのは「アイアイWebカメラ」。照準つきのウェブカメラと可動部、吸盤の3つで組み立てられており、パソコン上での会話時、画面に映る相手の顔の目元に貼り付けて使用する。
現役時代は自動車メーカーなどで研究開発に携わった河口さん。(一社)発明学会の存在を知り、定年後に入会した。
製品の課題を見つけ、改善するのは得意分野。昨夏、江の島で開催された東京五輪セーリング競技のボランティアに参加した際、リモート会議の違和感に気が付いた。
パソコン用のカメラは画面上部に備え付けられていることが多い。相手の目を見ても相手には上部から撮影される映像が映るため、目線が下に外れて見える。
そこで、「目を見て話せるウェブカメラ」の開発に着手。カメラを三脚や透明なビンに載せたり、試行錯誤しながら吸盤を使う方法にたどり着いた。「吸盤は透明で画面に貼っても案外気にならない。目線を合わせることでコミュニケーションの質が上がり、面接に差がついたり、恋人同士の愛も深まるかも」と河口さん。
開発品は7日から3日間都内で行われた同学会の「身近なヒント発明展」で1239品中、トップ100作品にも選ばれた。現在特許庁に実用新案を申請しており、「アイデアに賛同してくれる企業があればぜひご一報を」と呼び掛けた。
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