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藤沢 人物風土記

公開日:2023.04.21

「#7年後も本当に住みたい街大賞1位とるぞ藤沢プロジェクト」の代表を務める
藤法 淑子さん
長後在住 36歳

可能性があるのなら

 ○…先頃、断熱工事を通じて温室効果ガスの排出抑制を学ぶ体験講座を小糸小学校で開いた。有志の仲間とクラウドファンディングを活用しながら市と共催で改修を実現。「色々な方の応援があってこの作業ができた」。施工前より少し暖かくなった教室で、参加した親子や市、協力企業の関係者を前に感謝の言葉が口をついた。

 ○…昨年4月、市民グループ「#7年後も本当に住みたい街大賞1位とるぞ藤沢プロジェクト」を発足。本当に住みやすい街とは何か。資本主義に立脚した経済的な潤いだけではないはず。むしろ使い捨てを脱却し、持続可能性を求めることは時代のニーズだ。昨年9月には気候変動対策の一環として、市に公共施設の断熱性能の向上を求める陳情を提出。全会一致で趣旨了承を得た。「断熱化の機運が行政を巻き込んで生まれつつある」と感じている。

 ○…藤沢に移り住んで5年。活動のきっかけは将来的な子育てを考えた時、自然環境に対する不安を覚えて。今後二酸化炭素が減らなければ地球の温度は上昇し続け、2100年には水位上昇で住める場所もなくなり食糧危機が待ち受ける。「そんな未来じゃ子どもを育てられない」。ならば不安を解決するための行動を―。漠然とした問題意識が具体的な目標に変わった瞬間だった。

 ○…活動に携わるようになって、日常生活の意識も変わった。日用品はなるべく補修し、無駄に物を購入しなくなった。菜食主義者になってからの日常も「楽しいんですよ」と笑う。確かに気候変動は危機的で、未来には暗雲がたれ込める。それでも「幸運にも」と前置きこう宣言した。「まだ変えられる。止められる時代に生きている。可能性があるのなら、できることは全部やりたい」

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