藤沢 スポーツ
公開日:2023.06.23
知将の才 開花の時
藤沢翔陵高校玉城 巧望(たくみ)(3年・遊撃手)
一球に息をのみ、一振りに手に汗握る。続く均衡がいつ破られるのか、研ぎ澄まされた刃のような緊張感が、接戦の醍醐味だ。
打たせて捕る堅実な守りからリズムを作り、一瞬の好機を逃さない。藤沢翔陵の野球は、派手さはなくとも玄人をうならせる。「150Kmの球を投げる選手や本塁打を量産する選手がいなくても、ゲームセットの瞬間に1点でも上回って勝つ」。チームをまとめる主将として、伝統をしっかりと心に刻む。
昨年の夏、勝利を積み重ねてベスト8入り。しかし見据えるのはあくまで頂点。「悔しかった」と唇をかむ。新チームで掲げたテーマは「和力」と「制心力」。個々の力ではない、78人の部員がしっかりと団結し、緊張を跳ね返す心の強さで勝利をたぐり寄せる。
守備の花形である遊撃手を任される技巧派なのかと思いきや、「突出した才能がないんです」と苦笑する。見渡せば華やかな選手たちがまぶしい。自信を失うこともあった。だからこそ、自分と深く向き合った。
チームの勝ちに誰よりもこだわり、貢献できることを考える。頭脳と知識で試合の先を見通す。「やるべきことをしっかりと理解できている」。それもまた才能。数値には表せない主将としての器を、長年チームを率いる川俣浩明監督が見抜いた。「今までにないくらい、みんなの気持ちがまとまっている」。大一番に胸が高鳴る。
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