藤沢 文化
公開日:2023.10.27
「意味より海」俳句を探究
文化賞 文学長谷川櫂(かい)さん(69・鵠沼在住)
「鎌倉や海渡り来る除夜の鐘」――。
仕事場を構える鎌倉市の海辺のマンションで、大晦日に東から除夜の鐘が聞こえたことを詠んだ句だ。「海を越えて鐘の音が聞こえてくるのは珍しい」と語り、この地でしか詠めない俳句を探究する。
湘南に住んで40年以上になる。「功労賞ではなく、これからの活動に対する激励だと考えている。文化賞をいただいたからには、神奈川を舞台に貢献していきたい」と意気込む。
1954年、熊本県宇城市に生まれた。高校までを過ごし、大学卒業後は新聞社で勤めながら、中学生の頃に志した俳人として活動し、2000年に退社後は専業俳人となった。これまで数多くの句集や俳論を発表。第一人者として活躍する。
「俳句はぼーっとした瞬間に、パッとできる」。素朴な言葉を組み合わせ、これまでに無かった光景を表現する。「この世界は『意味』でできている。湘南の吹っ切れた明るさや、海の景色は、意味ではない世界に飛躍させてくれる。表現するのは意味より海そのものだ」と語る。
「妻と共にこの地で眠りたい」。最近は鎌倉市内の寺院に墓地を決め、こう詠む。「妻と私いつか一つの露の玉」
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