藤沢・茅ヶ崎・寒川を管轄する藤沢税務署の新署長となった 丸山 宏さん 東京都在住 59歳
「気づき」と「楽しむ」大切に
○…江の島にサザンビーチなど、活気があって若いまち。着任した感想を聞くと「あこがれの湘南に来た」と、笑みを浮かべる。ただし、本業となれば別。かつて務めていた四国4県を管轄する高松国税局を引き合いに「2市1町で徳島県と同じ規模。責任の重みを感じている」と表情を引き締めた。納税の分野でも便利になるデジタル化の普及に向けて「職員一丸で市民みなさんのお役に立ちたい」と意気込みを見せる。
○…入局のきっかけは大学で学んだ会計学を活かそうと考えて。ちょうど消費税導入の1989年のことだ。仕事の魅力は「税を通して社会の動きをみることができ、人とつながれること」。特に印象に残っている仕事は貯蓄から投資へを後押しするNISA(少額投資非課税制度)の立ち上げ。運用益が非課税になることが大きな魅力になる制度で、国税庁で中心的な役割を担った。関係省庁、業界団体と協力、連携しながら全国に展開する仕組みづくりは「大変だったがやりがいがあった」と振り返る。
○…横浜に生まれ、小中高は香川県で過ごした。入局は高松だが、1992年、ゆかりのある東京国税局に異動。家族は妻と娘の2人で、子どもはすでに自立した。しかし、趣味のドライブでは全員集合。高松市まで700Km走ることも少なからずあるが、家族みんなで楽しむ。そんな「仲良し家族」の秘訣は「妻を立てること」。奥深い一言だ。
○…人生のモットーは2つ。「気づき」と「楽しむ」。気づきは多くのの出会いで心を豊かにし、楽しむことは孔子の論語を引用。「天才は努力する者に勝てず、努力する者は楽しむ者に勝てない」。そしてリーダーとして「楽しめる環境づくりをする」と誓った。
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