今年自転車でアメリカ合衆国を横断し、全米一周を成し遂げた。 市川 榮一さん 善行坂在住 80歳
「即決断行」で夢叶える
○…若い頃からの念願だった「アメリカを自転車で一周」をついに叶えた。2016年から7度の挑戦を経て、今年3月から6月にかけて東西大陸約6千Kmを横断。全米の道路地図に輪を描いた。「自然や空気のにおいを肌で感じ、行く先々の風景を楽しめることが自転車の魅力」。所有するタブレット端末には、広大な地平線や街並み、出会った人々の写真が数多く収められている。
○…「アメリカと日本とでは、スケールが全く違う」。それは物の大きさや資源の豊かさだけではなく、考え方の違いでも感じた。外国人の旅人でも、事情を少し説明しただけで助けてくれるおおらかさや優しさに触れた。自身も藤沢で旅人に出会ったときは、自宅に泊めることをためらわない。「即決断行」が昔からのモットーだ。
○…市内で生まれ育った。「高校まで学校を休んだことがない」というほど旺盛な体力を持ち、やりたいことに黙々と取り組む性格の子どもだった。東京の大学に進学後、自転車で四国・九州を横断し、その後も休日に旅を続けた。卒業後は製薬会社に勤務したが、「毎朝電車に乗る位置すら同じ。決まりきった生活が嫌になった」と30代後半で退社。その後は一念発起し住宅リフォームの会社を立ち上げ、73歳まで勤めあげた。
○…「定年退職後にすることがなくなった人や、若い人に夢を追う勇気を与えたい」。今でもほぼ毎日近所を自転車で10Km走るなど、健康維持のための体力づくりは欠かさない。「いかにも老人のような地味な格好だけはしたくない」と、赤や黄、ピンクなど明るいファッションに身を包むのも、若さを保つ秘訣だ。「まだ行ってみたいところはある。生涯旅を続けたい」と今後の展望を語った。
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