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藤沢 社会

公開日:2025.08.03

藤沢で14年ぶり津波警報
当日の状況、今後の課題は
避難所の通信体制、暑さ対策など

  • 新江ノ島水族館の外壁に掲げられた津波フラッグ(同館提供)

 ロシア・カムチャツカ半島沖を震源とするマグニチュード8・7の地震の影響により、先月30日に気象庁が相模湾・三浦半島に津波警報を発表した。藤沢市では沿岸部に避難指示を発令し、片瀬・鵠沼・辻堂地区など沿岸地住民や海水浴客など、のべ5193人が指定された約30カ所の避難場所に避難した。

各施設の対応

 午前9時40分、藤沢市内の空には警報発令を知らせるサイレンが鳴り響いた。

 先月開設されたばかりの津波避難タワー(片瀬海岸3丁目)には168人が避難した。同所を開放した西浜町内会長の馬場英人さんは、その時の様子について「2階の日陰にみんな落ち着いて座っていた」と話す。今後必要なこととして、「一カ所で多くの人が連絡したり情報を検索したりするため、通信機器の動作が重たくなった。Wi―Fiなどがあると良いのでは」と馬場さん。「課題を見つけることができる機会となった」とした。

 避難場所の一つ、新江ノ島水族館はこの日も9時から営業していたが、警報発令後は海側の外壁に津波フラッグを掲げ避難を呼びかけた。

 同館では長時間にわたり待機する人のために、備蓄していた水や乾パン、ようかんなどを提供した他、カワウソの給餌の解説も行った。

市の見解は

 市災害対策課は今回の事例を踏まえ、暑さ対策の充実が今後の課題とする。最高気温が30度を上回る真夏日となった同日だが、飲み物の提供などの暑さ対策や、冷房設備などは各避難場所で異なった。「屋外での日差し対策など、夏の気候に適したガイドラインが策定されていない」とした上で、「避難所での業務に関わった職員にアンケートを取り、庁内でより詳しい課題と対策を考えていきたい」とした。

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