藤沢 人物風土記
公開日:2025.08.29
湘南バリ親善協会の発起人で初代会長を務める
長谷川 亜美さん
鵠沼在住
「バリは私の生きる糧」
○…いつか、インドネシア・バリ島と藤沢を友好都市に――。そんな思いを胸に、文化交流イベント「江の島バリサンセット」を続けること約20年。湘南バリ親善協会をこのほど立ち上げ、会長に就任した。来月6日と7日には、今年も江の島バリサンセットを開く。「バリを知らない人も気軽に見に来て、生の踊りや演奏に触れてほしい」と屈託のない笑みを浮かべる。
○…旅行でバリを訪れた時、きらびやかな衣装をまとうバリ舞踊ダンサーに魅せられ、人生が変わった。帰国後、偶然バリ舞踊教室を見つけ、自身も踊ってみると、すぐにのめり込んだ。「本場の踊りを持ち帰って、藤沢で広めたい」。ミレニアムイヤーだった2000年、OLをやめて心機一転、単身バリへ。当初は言葉も分からず、紙の辞書を指さしながら会話した。慣れない異国での生活の中でも情熱は高まる一方で、1年後に帰国するつもりが、気づけば2年半も滞在。日本で舞踊教室を始めるために帰国した。
○…しかし、日本での知名度は高くなく、披露してもほかの国の舞踊と間違われることもあった。バリ文化を広めるために模索していた時、何気なく歩いていた江の島で「”ビビッ”ときた」。夕日やヤシの木が織りなす景色の美しさ、龍と神にまつわる伝説、上空から見た島の形。「実はバリとの共通点だらけ」。迷わず交流イベントの開催地を決めた。
○…島内の一店舗を貸し切っての催しから始まった江の島バリサンセット。今ではインドネシア大使館や現地企業も協力する一大イベントに成長した。着実に手ごたえは感じているが、まだ満足はしていない。「地元のみならず、全国区でおなじみのイベントに育てられたら」
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