鎌倉 トップニュース文化
公開日:2012.11.02
星加さん ビートルズ語る
日本初の取材者 鎌倉FMで
「ザ・ビートルズ」デビュー50周年の今年、日本人として初めて単独取材に成功した星加ルミ子さん(72)が、9月から鎌倉エフエム(須藤一郎社長、82・8MHz)の生放送に出演している。すでに爆発的人気を得ていた1965年6月のロンドンで取材。それまでの経緯や取材の様子、その後のビートルズとの関係など、本人しか知り得ない貴重な内容を披露する。次回は12月15日放送予定。
生放送は、インターネットでも聴くことができる。
星加さんが出演する番組は市内在住の上田和秀(52)さんがDJを務める音楽番組「APPLE JAM」(毎週土曜日午後5時から6時)。上田さんは、音楽評論家の権益保護団体「ミュージック・ペンクラブ・ジャパン」の会員で、その活動で同じく会員の星加さんと知り合った。
上田さんによると、「ビートルズと言えば星加さん」と言われる存在であり、番組への出演を熱心に依頼したところ、2カ月に1回程度の不定期出演(1年間)の約束を取り付けた。
音楽評論家の星加さんは、洋楽を主に取り上げた音楽月刊誌「ミュージック・ライフ」(ML)の元編集長。ビートルズの単独取材に成功し、その内容を同誌で発表したことで一躍注目された。その後、何度もビートルズに取材しており、日本にかかわらず、音楽業界では世界的にも知られた存在だという。
人気をすぐに察知
星加さんは1961年、MLを発行していた「新興音楽出版社」(当時)に入社。翌62年にビートルズがデビュー。64年の米国コンサートで世界的に人気に火が付き、日本でも若い女性を中心に楽曲が聴かれるようになった。
その変化をつかんだ星加さんはMLの表紙をビートルズの写真で飾った。すると、表紙だけが破り取られた雑誌が多数返品される事態に。「これには驚いた。もっと人気が出る」と確信。しかし、当時は宣伝写真が1枚しかなく、情報にも限りがあったため、社運をかけ直接取材を計画した。
ビートルズ側から「1社だけ認めるわけにはいかない」と、何度も断られたものの、レコード会社関係者のつてを使い、日本が魅力ある市場であることをビートルズのマネージャーに説明、懐柔していったという。
その状況で可能性未知数のまま日本を出発。1ドル360円の時代、24歳の星加さんにとって初海外がビートルズ取材であり、また新興音楽出版社にとっても大きな賭けだった。
「絶対に断られない贈り物が必要」と星加さんは黒澤明監督の「七人の侍」からヒントを得て、土産を日本刀に決める。5本の内、1本、真剣を忍ばせたエピソードも。
刀を気に入ったマネージャーの様子を見て、取材許可の感触を得た。滞在最終日に単独取材に成功。「4人ともすでにスーパースターでしたが、気取らずざっくばらんで明るく、清潔感があった」と30分のところ、取材は3時間にも及んだ。
本物の音楽発信に尽力
星加さんは、番組を通して「良い楽曲を多くの人に聴いてほしい。特に若い人には本物を知るきっかけにしてもらいたい」と話す。同番組は、ポップスからクラシックまで、実力派のミュージシャンをゲストに招いて放送している。
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